HBC創立70周年記念 倉本聰×是枝裕和 特別対談 “あのとき”から~北の大地とドラマと…

2021年1月23日(土)午後2時~3時24分放送

倉本聰脚本ドラマ・同日放送

「幻の町」作中カット

HBC創立70周年記念ドラマアンコール「幻の町」
1月23日(土) ごご3時24分~放送

初回放送1976年2月8日・第31回芸術祭優秀賞受賞
脚本:倉本聰
演出:守分寿男
出演:田中絹代、笠智衆、桃井かおり、北島三郎、室田日出男

日本を代表する二人の表現者
脚本家・倉本聰氏と映画監督・是枝裕和氏が、北海道の富良野の森で何を語り合ったのか?

HBC制作の倉本聰ドラマとの出会いから是枝裕和監督の「第一歩」が始まった…。

あの時代の「奇跡」とも呼ぶべき傑作ドラマ群
HBCのドラマ群というのは、自らの進路を決定づけただけではなくて少年期のDNAにも深く深く刻まれているのである。
(2017年札幌国際芸術祭 特別冊子より)

対談番組より

是枝裕和
20歳の時に脚本のまねごとを始めたときに、倉本さんの脚本が一番の教科書だった。
これも倉本さん、これも倉本さんだってことに、ここでようやく気がついた。

倉本聰
あの頃のHBCは輝いていましたね。日曜劇場は凄い力を発揮してドラマ界を牽引しましたよね。…僕の人生を変えてくれましたよね。

是枝裕和
HBCのドラマを見ると「風景の中にちゃんと人がいる」と明快にわかる。
「景色の中で人が生きている」のが素晴らしいなと思った。

是枝裕和 <「辺境」の矜持>

 ん?確かにこのドラマは幽かに見た記憶があるぞ、と、目次を観て驚いた(※注・『倉本聰コレクション第8巻「幻の町」』シナリオ集を手にとって)。あの『ばんえい』を始め、小学生の僕をとりこにしたHBC制作の日曜劇場が、ずらりと並んでるではないか。札幌オリンピック前夜を描いた『風船のあがる時』、親の介護という今日的なテーマに早くも向き合っている『りんりんと』、主演のフランキー堺がとにかく素晴らしい『ああ!新世界』etc。むさぼるように読んだ。素晴らしい傑作ばかりだった。そうか、これが全て倉本聰脚本なのか!と僕の中でバラバラだったパズルのピースが一気に埋められる快感があった。

 これは後に観直して気付いたことだが、『ばんえい』に限らず、どの作品も北海道という土地,街のたたずまい、そこでの人々の暮らしというものが、単なる背景としてではなく、物語の骨格にしっかりとからんでいる。恐らくは脚本家も演出家も制作のスタッフもみなある覚悟をもってそのことに取り組んでいたはずだ。それは恐らくは中央に対する,あえて言うが「辺境」としての矜持以上に「テレビとは何か?」「テレビドラマとは何か?」という本質的な問いをみなが模索した結果なのだと思う。

(2017年札幌国際芸術祭 特別冊子より抜粋)

今回の対談に臨むにあたって富良野にやってきた是枝監督は…

 もうほとんど人に会うので緊張することは無くなってきましたけど、年齢的にも。世界中で一番緊張する一人じゃないですかね、僕にとっては。
学生の頃からの憧れ以上の存在なので。この数日は仕事が手につかないぐらいな感じですね(笑)。
なんでこの仕事受けちゃったんだろうなって。正直言うと(笑)

是枝監督はHBCの入社試験を受けている!?

テレビと映画のどっちにしようかなという頃ですね。あまり真面目に就職活動とかを考えていなかったので 放送局も受けるんですけれど、全部落ちて、HBCだけ受かって(笑)
「日曜劇場をやりたい」と面接で言ったんだけれど 、「もうドラマ制作はね…。営業だったら」と言われたんです。「営業は自分には出来ないですから、ちょっと無理かな」と思ったんです 。

HBC北海道放送とテレビドラマ

HBC北海道放送は、1951年(昭和26年)11月30日に創立し2021年は70周年の記念の年を迎える。
ラジオ放送は1952年(昭和27年)全国で7番目、テレビ放送は1957年(昭和32年)全国で5番目となる民間放送局である。
1957年に生放送でドラマ制作をはじめ、1958年~1993年まで、日曜夜9時の1話完結ホームドラマ、日曜劇場を約150本制作。さらに2時間ドラマなどを含めると、HBCのドラマ制作本数は約200本を超える。

出演

写真・是枝裕和
是枝裕和

1962年に東京で生まれた是枝裕和氏は、テレビドキュメンタリーのディレクターから出発し、1995年『幻の光』で映画監督デビュー。2004年『誰も知らない』で、主演の柳楽優弥がカンヌ国際映画祭で主演男優賞を獲得し話題となった。2013年『そして父になる』は審査員賞、2018年の『万引き家族』はカンヌ国際映画祭で最高賞となるパルム・ドールを受賞し、名実ともに"世界のKOREEDA" となった。

幼き頃からテレビドラマ好きで、日曜9時の日曜劇場を誰よりも楽しみにしていた子どもであったという。是枝氏の映画制作の原点は、テレビドラマにあった。なかでも倉本聰氏のHBCドラマ群は、自らの進路を決定づけただけでなく少年期のDNAにも深く深く刻まれている。

写真・倉本聰
倉本聰

1935年、東京都出身。東京大学文学部美学科卒業後、1959年ニッポン放送入社。
1963年に退社後、脚本家として独立。
倉本聰氏が北海道・札幌にやってきたのが1974年。その後1977年富良野に移り住んだ倉本聰氏は、北海道に根差し、1981年には日本のドラマ史に残る名作『北の国から』をスタートさせた。
HBCの日曜劇場枠でも、数多くの脚本を提供しており、町の警察官に扮する大滝秀治主演の『うちのホンカン』シリーズ6作を含め、合計19本ものドラマ脚本を手掛けている。
そこには、『北の国から』の原点があり、北の大地から日本人の生き方を問い続けた倉本聰氏の才能の輝きがある。

ナレーション

写真・松岡茉優
松岡茉優
「幻の町」ビジュアル

倉本聰 脚本のドラマHBC制作「日曜劇場」から3作をDVD化

ドラマ界に金字塔を打ち立て続ける日本を代表する脚本家・倉本聰。
今回、数々の名作の中から3作品を厳選。
こころ動かす感動の時間を再びあなたに――――

映像特典として、「倉本聰×是枝裕和特別対談」を収録!

タイトル:日曜劇場「幻の町」「ばんえい」「りんりんと」
仕様:セルDVD2<Disc1全3話収録Disc2特典映像>
発売日:2021年3月24日(水)
価格:6,600円(税込)

収録作品

「幻の町」ビジュアル
幻の町

1976年放送

「ばんえい」ビジュアル
ばんえい

1973年放送

「りんりんと」ビジュアル
りんりんと

1974年放送