番組審議会だより

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-第691回番組審議会-

開催日時

2023年10月24日(火)15:29~16:46

開催場所

北海道放送 役員会議室

出席の状況

委員総数 8名/出席委員の数 8名

出席委員の氏名 委員長:田尻 忠三
副委員長:安部 真弥
委員:菅原 亜都子
委員:佐々木 啓
委員:河治 和香
委員:伴野 昭人
委員:大﨑 雄樹
委員:世永 茂(文書出席)
会社側の出席 勝田 直樹 代表取締役社長
伊藤 弘二 常務取締役
土門 哲也 常務取締役
小玉 満 オーディオビジネス局長
長嶋 潤二 メディア戦略局長
山岡 英二  報道・デジタル編集・スポーツ担当局長
藤枝 孝文 情報制作担当局長
吉田 隆志 コンプライアンス室長
メディア戦略局 吉田 智彦 編成部長
メディア戦略局 牧野 秀章 アナウンス部長
コンテンツ制作センター 磯田 雄大 報道部長
オーディオビジネス局 田村 隆行 編成制作部長
総合ビジネス局 山根 恒 番組プロデューサー
コンテンツ制作センター 石田 一郎 番組ディレクター
経営企画局 丸山 聡 総務部長
コンプライアンス室 市川 弘之 番組審議会事務局長

審議会の様子

番組審議会の様子(写真)

議題

テレビ番組「日本の祭り『伝う!さいはてのヤーヤドー~灯火風流・しれとこ斜里ねぷた~』」(9月2日放送)

議事の概要

月次報告

編成部(テレビ番組関連)

視聴率、10月の主な単発番組、放送番組種別

報道部(報道番組関連)

ドキュメンタリー番組の放送、受賞番組「NHK・BS1」で放送、映画「ヤジと民主主義 劇場拡大版」公開

編成業務部(ラジオ番組関連)

イベント、特別番組、シーズンオフ編成

委員の主な発言

  • 子どもと若者に地域への帰属感があるか、と地域福祉に関わる団体の方との間で先日話題になったことがあり、地方はしがらみがあって、夢というのは地域の外にあると思いがちだとの結論に落ち着いたばかりだったのだが、この番組の出演者が本当に楽しそうに、自分のお祭りだと感じて参加されていることに驚いた。
  • 地域の伝統芸能は、補助金は削られ会費も集まらずと壊滅的な状況になっているのが実情で、そうした中で斜里ねぷたには若者が集って盛り上がっているのが新鮮だった。登場人物の物語は全体にうまくまとめられていたが、なぜ後継者がこれだけ育ってみんな参加しているのか、そこにスポットを当てても良かった。
  • 取り上げた若者たちにまぶしさを感じるいっぽう、ねぷたを斜里で根付かせてきた40年の歴史の重みが見えにくかった感じもある。祭りを支えてきた人を幅広い世代に取材し、その底堅さを重層的に浮かび上がらせることができなかったかなと思うし、観光船事故に関わった町民の心情なんかも取材して欲しかった。
  • 淡々と番組が流れて濃淡がなく、祭りの盛り上がりが伝わって来なかった。祭りの復活を待ち望んでいた若い祭り人を中心に取材をしていたが、もっと多くの方々に取材し、様々な年代の方々が次の世代にどう引き継いで行くのかを描いた方が、タイトルにいう「伝う」がクローズアップされたのではないか。
  • 道外に出ると故郷の祭りを高い熱量で語る人と出会うことがあって驚いたが、北海道にもここまで熱いお祭りを守っている地域があることに感動した。人口減少は推察できるとしても、斜里町や周辺地域の人口や産業の推移も基本情報として与えてくれれば、地理に疎い視聴者に祭りの盛り上がりがより伝わったのでは。
  • 映画を見ているような雰囲気で、映像がとてもきれいだな、迫力があるなというのが第一印象。テーマとして、ねぷた祭りとか世界遺産知床、人口流出、コロナ、歴史と伝統、ヤングケアラーと、たくさんのテーマがありつつうまく視聴者の理解を助ける知識の補充が組み込まれていて、構成が良かったと思う。
  • 男子高校生は家族が背景に見えていたが、若い女性の方は彼女の目線だけで家族の視点が足りず、周囲の反応もわかると複層的な描き方になったのでは。編集での取捨選択だろうが割とつるつるとつないでいる印象で、やはり何かと何かを映像でぶつけることによって化学反応が起き、視聴者の心に訴えるのだと思う。
  • 北海道の祭りは商業主義的な発生によるものが多いと理解しているが、斜里のねぷたには津軽藩と斜里町の関わりという歴史的ないわれがあり、そこを紹介するのは重要だと思った。番組の範囲を広げ過ぎてしまうが、弘前ねぷた自体にも掘り下げればもっと面白いいわれがあるようで、追究するのも一興だと思う。