番組審議会だより

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-第689回番組審議会-

開催日時

2023年7月25日(火)15:30~16:27

開催場所

北海道放送 役員会議室

出席の状況

委員総数 8名/出席委員の数 8名

出席委員の氏名 委員長:田尻 忠三
副委員長:安部 真弥(文書出席)
委員:菅原 亜都子
委員:佐々木 啓
委員:河治 和香
委員:伴野 昭人(文書出席)
委員:大﨑 雄樹
委員:世永 茂(文書出席)
会社側の出席 勝田 直樹 代表取締役社長
伊藤 弘二 常務取締役
土門 哲也 常務取締役
小玉 満 オーディオビジネス局長
長嶋 潤二 メディア戦略局長
山岡 英二  報道・デジタル編集・スポーツ担当局長
藤枝 孝文 情報制作担当局長
吉田 隆志 コンプライアンス室長
メディア戦略局 吉田 智彦 編成部長
メディア戦略局 牧野 秀章 アナウンス部長
コンテンツ制作センター 磯田 雄大 報道部長
オーディオビジネス局 田村 隆行 編成制作部長
コンテンツ制作センター 五十嵐 政慶 番組プロデューサー
コンテンツ制作センター 熊谷 遥楓 番組ディレクター
コンプライアンス室 市川 弘之 番組審議会事務局長

審議会の様子

番組審議会の様子(写真)

議題

テレビ番組「選手生命を超えて 独占密着 北海道コンサドーレ札幌 背番号8深井一希」(6月18日放送)

議事の概要

月次報告

編成部(テレビ番組関連)

視聴率、7月の主な単発番組

報道部(報道番組関連)

第49回放送文化基金賞ドキュメンタリー部門最優秀賞受賞、「第11回JNN調査報道プロジェクト」で一次審査突破、最終審査へ

編成業務部(ラジオ番組関連)

イベント、公開収録

委員の主な発言

  • 先日、深井選手の膝と同じ手術の様子を見たばかりで、術後のリハビリも含め本当に大変なケガからの復帰だということは理解している。人に勇気が与えられると思って取材を受けたとのことだが、若い頃からテレビ出演は嫌いだったとも明言していて、本人の気持ちを引き出した取材は大変だったろうと感心した。
  • アスリートは私とは最も違う種類の人間だと普段から思っているので、深い共感を持って視聴できたわけではないが、職業スポーツ選手としての生き方や悩みも、人間誰しもどんな職業の世界においても働いて生きるに際して持つ悩みなわけで、深井さんの訥々とした受け答えに作為的ではない率直さを感じた。
  • スポーツの選手の生きざまを見ると励まされるのは、思いがけない不運や自分自身を乗り越える姿を、凡庸な私たち自分の生き方と重ね合わせていくうちに、ということではないか。そして深井さんも、自分の姿が人を励ますことになると言いつつ、カメラに映されることで自分自身を励ましているように思えた。
  • この選手の番組としての面白さは、暗さや弱さみたいなものを抱えた、けがから復帰はしていてもまだ残る自信のなさとか、強いばかりがヒーローじゃないと引き出していた点。人生の一時期に何もできないとか、ぐっとこらえなきゃいけない時に、どう乗り越えていくかを表現できれば、視聴者に勇気になると思った。
  • 深井選手が取材に対し徐々に心を開いていくように感じられ、周囲からの励ましに対して率直な気持ちを語る本人の言葉は印象的。復帰までに時間を要することがアスリートにとって最も苦悩であるのなら、復帰までの苦悩している映像をもっと増やした方が良く、結果として伝わりにくかったと感じた。
  • 奥行きに若干の物足りなさ、単調さも感じ、取材側がどこに最もアクセントを置いたのかわかりにくい。「自分はそんなに強くない」と言う深井選手が、大きな困難を抱えていた時期にどれほど苦しみ、平常心と焦りの中で揺れていたのか。もっと具体的に映像や証言などで踏み込んで再現できなかったのかと思う。
  • サッカーの試合をほとんど見たことがなく、ルールも正確にはわからないほどなので、取材されている方々のサッカー界でのポジションなど、テロップ等の多少の経歴解説では理解できず全体的に置いてけぼりになった。制作者が思っている以上にサッカー素人は無知で、この番組ではファン拡大にはつながらない。
  • スポーツ番組は盛り上がりなので、5月末の復帰試合のあと6月中に放送できた、タイミング的にはとてもいい時機を得たと思う。ただBGMが極端に少なかったことと、試合当日のシーンで途中にマリノスの宮市選手の登場を挟んだことで深井選手への焦点の当て方が弱まったのではないか、という印象を持った。