卓田の「これ聴いてみればいいっしょ」 バックナンバー

2023年11月

11月26日の1曲

「ガラスのYESTERDAY」倉橋ルイ子(1981年)

卓田のひとこと

倉橋ルイ子さんは、小学6年生の時まで炭鉱のまちだった三笠市幾春別で育ちました。1981年に「ガラスのYESTERDAY」でデビュー。この曲はオリコンチャート64位にランクインするスマッシュヒットとなり新人シンガーとしては上々のスタートとなりました。その後はヒットチャートの上位にランクインするような大ヒットこそ無かったものの、「ラストシーンに愛をこめて」など数多くの名曲をリリース。特にバラードに定評があり、バラードシンガーとしての地位を築いていきます。伸びやかな声でありながら、哀愁も感じさせる。でもその哀愁がウェットになり過ぎず、サラッとした感じで都会的なAORに仕上げているという、とても稀有な才能の持ち主だと思います。現在もライブ活動、イベント参加を続けていて、今年は5月に札幌の三吉神社例大祭と美瑛町でのライブ、9月に地元・三笠でのイベント出演。そしてつい11月4日にはオホーツクの紋別市で佐々木幸男さん、みのや雅彦さんとジョイントコンサートを行ったばかりです。

11月19日の1曲

「サヨナラ模様」伊藤敏博(1981年)

卓田のひとこと

伊藤敏博さんと言えば、かつて国鉄(現在のJR)職員時代の1981年にこの曲がヒットし「車掌さん歌手」と呼ばれて一世を風靡しました。当時車掌を務めていた富山の駅構内やホームから「ザ・ベストテン」などの歌番組で生中継で歌っていたのを覚えている方も多いかと思います。当時私は高校生でしたが、ラジオでこの曲を聴いて楽曲の良さはもちろん、美しい声も印象に残ったのを覚えています。その頃は人気絶頂の松山千春さんを始め、鈴木一平さんとか、叙情的なフォークシンガーが活躍していて、今の感覚で言うとちょっと演歌に近いものがあるかも知れませんが、当時はポピュラーミュージックとして若者にも人気だったような気がします。「サヨナラ模様」はオリコン最高2位、70万枚を売り上げる大ヒットとなりました。現在は富山に居を構え、北陸地方を拠点に音楽を続けている伊藤敏博さん、富山KNBラジオの「とれたてワイド 朝生!」という番組で第1・3水曜の10:25から放送している「伊藤敏博的歌の万華鏡」というコーナーも担当しています。

11月12日の1曲

「LOOPな気持ち」tohko(1998年)

加藤ANのひとこと

(今週はお休みの卓田アナにかわり、加藤ANが担当)
tohko(トーコ)さんは、1998年1月に小室哲哉さん・日向大介さんの共同プロデュースでデビュー。今年でデビュー25年!僕がちょうど「ベストテンほっかいどう」を担当していた頃で、何度かゲストとしてスタジオに来てくれました。僕のtohkoさんのイメージは…「フレッシュな桃の香りのやわらかいムース」かな。まず、醸し出す雰囲気。デビュー当時は大学に通っていて、インタビューでは「幼稚園の先生になるための勉強をしている」と目を輝かせていました。おそらく、小さい子どもと接することを夢みていたからか、初対面の僕にも一切の「壁」を作ることなく、話しやすい雰囲気を持っていたのかもしれません。そして歌声。「かわいらしさ」があり、澄みきっていて、清らか。のびやか。空が曇っていても、心が曇っていても、その雲の上=広く青い空に連れて行ってくれるようなイメージ。今回は、そんなtohkoさんの曲の中で一番僕が好きな曲をピックアップしました。

11月5日の1曲

「バス通り」甲斐バンド(1974年)

卓田のひとこと

甲斐バンドのデビューシングル。甲斐バンドと言えば、70年代~80年代に圧倒的なライブパフォーマンスで若者に支持されたロックバンド。しかし、そのデビュー曲は意外にもフォークロック調のナイーブな感じの曲でした。 当時はガロの「学生街の喫茶店」とか、福岡の先輩でもあるチューリップの「心の旅」といったフォークロック調の曲が流行っていたこともあったんでしょうか?その後の甲斐バンドの音楽性とはかなり異なった感じの曲でした。「九州最後のスーパースター」というキャッチフレーズまでつけられてリリースしたデビューシングルの「バス通り」はオリコン最高位65位と、期待したほどのヒットにはなりませんでした。ある意味「不本意なデビューシングル」であった「バス通り」ですが、改めて聴いてみると楽曲そのものは非常にいい曲で、甘酸っぱい歌詞と甲斐よしひろさんの甘い声のマッチングも悪くありません。こういったフォークロック調の曲も甲斐さんの甘い声をシンプルに堪能できるのも良いですね。

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