卓田の「これ聴いてみればいいっしょ」 バックナンバー

2022年1月

1月30日の1曲

「横浜いれぶん」木之内みどり(1978年)

卓田のひとこと

小樽出身の木之内さんは、中学3年の時に日本テレビ「サンデー・ヒットパレード」内の「ミス・ティーン・コンテスト」で準優勝になり、翌年、16歳で上京。音楽バラエティ番組のマスコットガールとして芸能界入りのきっかけを掴み、1974年5月にシングル「めざめ」で歌手デビューを果たします。しかしレコードはあまり売れず…。一方、そのキュートなルックスは評判となり、ブロマイドは飛ぶように売れ、1976年にはヘアトリートメントのCMで人気に。そして翌年には、水島新司さんが描いた人気漫画『野球狂の詩』の実写映画版で主人公・水原勇気役を演じ、同じ年の秋にはテレビドラマ『刑事犬カール』で主演をつとめ、女優としての人気を確かなものにします。そんな女優として人気を得た勢いをかってリリースしたのがこの曲。作詞は東海林良さん、作曲は「勝手にしやがれ」など沢田研二さんの一連のヒット曲を手掛けた大野克夫さん。オリコンチャート28位のスマッシュヒットとなります。この曲がヒットしている時私は小学6年で、卒業を目前にして肺疾患で入院。卒業式にも出られず退屈だった病室のベッドで唯一の楽しみだったラジオから、しょっちゅうこの曲が流れていたのを覚えています。

1月16日の1曲

「赤頭巾ちゃんご用心」レイジー(1978年)

卓田のひとこと

レイジーは知らなくても、「アニソン界のプリンス」としての歌手・影山ヒロノブさんや、日本を代表するヘヴィメタバンド・LOUDNESSのギタリストとしての高崎晃さんをご存知の方は多いと思います。そんな実力派の彼らが1973年に結成、77年にレコードデビューした5人組のバンドがレイジー。高い演奏技術を持ちハードロック指向の彼らでしたが、レコード会社は、当時流行っていたベイシティ・ローラーズみたいな感じで売り出そうと考え、本人たちの意に反してアイドル路線を突き進みます。そして大ヒットしたのが1978年2月にリリースした3枚目のシングル「赤頭巾ちゃん御用心」。当時私は小学校から中学に進学する時で、「平凡」「明星」などアイドル雑誌のグラビアに彼らが載っていて、中高生の女子から絶大な人気だったのを覚えています。その後彼らは、ヘヴィメタ路線に転向後1981年に解散。他界したメンバーもいますが2017年にはデビュー40周年記念シングルのリリースとライブも開催し、不定期ながら活動もしているので、デビュー45周年にあたる今年も何か動きがあるかもしれません。

1月9日の1曲

「酸っぱい経験」多岐川裕美(1980年)

卓田のひとこと

思春期に入り中学生くらいになると、年上の大人の女性に憧れたりするものですが、私が中学生の頃で言うと、例えば松坂慶子さんが「愛の水中花」という曲をレオタード姿で歌ったり、結構、妖艶さを全面に押し出した女優さんが人気を博していました。そんな中で卓田少年が「ステキな大人の女性だな~」と憧れていたのが多岐川裕美さんです。多岐川さんを知ったのは79年のテレビドラマ「俺たちは天使だ」で、探偵事務所の秘書みたいな役だったと思うんですが、美人だけれど松坂慶子さんみたいなシュッとした感じと違って、目がクリっとして可愛らしさもありながら大人の魅力もあってファンに。そんな多岐川さんが1980年9月21日にリリースしたのが「酸っぱい経験」という曲。カゴメの「トマト&レモン」というジュースのCMソングで本人も出演。白いシャツを着た多岐川さんがジュースを飲んで、酸っぱさに思わず「クウ~ッ」みたいに顔をしかめ「酸っぱいこと、したい。」と一言。コレで世の男性はイチコロ。オリコンでは最高23位までランクアップするスマッシュヒットとなりました。

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