卓田の「これ聴いてみればいいっしょ」 バックナンバー

2021年1月

1月31日の1曲

「物語」阿呆鳥(1981年)

卓田のひとこと

福島県出身の3人組フォークグループ「阿呆鳥」のデビューシングル。当時私は高校1年生、ラジオの深夜番組「オールナイトニッポン」を愛聴し、特に火曜2部の坂崎幸之助が好きだったのですが降板してしまい、代わって抜擢されたのが阿呆鳥の3人でした。正直、彼らのトークは記憶に残っていないのですが、番組で毎週かかっていたこの曲は妙に印象に残っていました。男性でありながら女心をつづった切ない歌詞とキャッチーなメロディ、そしてボーカル菊池さんの伸びやかな歌声が何となく松山千春さんを彷彿とさせますが実際、菊池さんは影響を受けたアーティストに松山千春さんを挙げています。

1月17日の1曲

「ジュテーム」坪倉唯子(1993年)

卓田のひとこと

1985年からソロシンガーとして活動する傍ら、中島みゆき、渡辺美里など、大物アーティストのバックコーラスも務めていた坪倉さん。1990年にビーイング系のレコード会社に移籍し、近藤房之助、栗林誠一郎らと結成したB.B.クイーンズで「ちびまる子ちゃん」のエンディングテーマ「踊るポンポコリン」を歌いミリオンセラーの大ヒットに。その余韻も冷めやらぬ1993年にソロとしてリリースしたのがこの曲です。「踊るポンポコリン」とは打って変わりしっとりとした大人のバラードで彼女の魅力である低音のハスキーボイスが印象的。ある歌番組では、B.B.クイーンズとして出演した後、そのままの派手な衣装にサングラス、おかっぱ頭といういでたちのままこのアダルトなバラードを歌ったというエピソードも。

1月10日の1曲

「オトナノススメ」怒髪天(1992年)

卓田のひとこと

北海道出身のロックバンド、怒髪天の代表曲の一つ。これから大人になる、あるいは大人になったばかりの若い人たちの中には「大人になる」ことにネガティブなイメージを持っている人も少なくないと思いますが、この曲は「オトナは最高だよ!」とノリノリのロックンロールで歌っています。かつてロックンロールと言えば「オトナなんて信じられねー、大人になんかなりたくねー」みたいな大人へのアンチテーゼが原動力だったりしましたが「いやいや、人生の醍醐味は大人になってから、人生の本番は20歳からだよ」と成人になることを強烈に後押ししてくれます。「人生を背負って大ハシャギ」、これはまさに私の共感するところでもあります。

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