【札幌ドーム】新社長「自信は100%にしておきますか」2026年度までに営業利益黒字化 2030年度までに売上30億円の目標 ファイターズ移転前と同水準の売り上げに?
2025年08月12日(火) 16時27分 更新
札幌ドームの新社長に就任した阿部晃士氏。
就任から2か月たち、いま「ドームの広報活動」に自ら奔走しています。
黒字は達成したものの経営の安定には、「いばらの道」が待っています。
12日、大和ハウスプレミストドームでは、報道陣向けに施設を案内する「ドームツアー」が開かれ、6月に社長に就任した阿部晃士氏がガイドを務めました。
前職は、大手旅行会社JTB。営業マンの経験も長くトークはお手のものです。
自他ともに認める「出たがり」。
初めて臨んだ「定例」記者会見は、プレスルームではなく、グラウンドの人工芝の上で開きました。
札幌ドーム・阿部晃士社長
「5万人も集まる施設です。飲食店や土産店に送客する動線を作るのが地域に対する恩返し」
会見では今後の経営戦略を発表。
2026年度までに営業利益の黒字化と、2030年度までに売り上げ30億円の目標を掲げました。
ファイターズが去り、収入の柱を失った札幌ドーム。
懸命な営業で誘致した「eスポーツ」世界大会の成功と、ネーミングライツの契約成立で、2024年度の収支は4200万円の黒字を達成しました。
ただそれは、願ってもない「臨時収入」があっただけ。
札幌市から投入される基金にも限りがあり、ドームが単体で安定した経営を続けるには「定期収入」が必要です。
阿部社長は今後、貸館事業にとどまらず、外国人観光客をターゲットにした雪のアクティビティといった新規事業にも力を入れ、新たな収入の柱を開拓する考えです。
札幌ドーム・阿部晃士社長
「(自信は)100%にしておきますか。達成の自信はあります。勝ち筋は見えてきた。貸し館で収益率の高い仕事を受けるのではなく追いかけなくてはいけない。まさしくこれが変わったところ」
自らの使命を「第2の創生」と語る阿部社長。
持ち前の「出たがり」を発揮して、収入源を勝ち取れるか手腕が問われます。
森田絹子アナウンサー
阿部社長は、今後「全国の5大ドームでの連携も考えている」と意気込んでいましたが、札幌ドームは5大ドームの中で唯一、プロ野球チームの本拠地=ホームグラウンドではありません。
今回、掲げられた売り上げ目標の30億円も、ファイターズが北広島市に移転する前と同じ水準となっています。