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心が“男性どうし”の2人のいま 死産を乗り越え、新しい家族の誕生…「自分たちらしさ」が照らす未来 LGBTQカップルの希望に

2025年06月30日(月) 16時36分 更新

HBCが取材を続けてきたこころが男性どうしのカップルきみちゃんとちかさん。

新しい家族の誕生にマイホーム。

自分たちらしい家族をつくる2人がいま思うことは。

ちかさんとパートナーのきみちゃん。



2歳になった長男のみぃくんと、2月に生まれた長女・じゅったんです。

きみちゃんは、からだは女性、こころは男性のトランスジェンダー。

2人は、こころが男性どうしのカップルです。

4年前、きみちゃんのおなかには、新しい命が宿っていました。



きみちゃんはかつて、性同一性障害と診断を受け、乳腺を切除。

戸籍の性別を男性に変える予定でしたが、ちかさんとの出会いが人生を変えます。



きみちゃん
「(子宮と卵巣を)とってしまったら(子どもを持つ)可能性としてゼロになるっていうところがあったので」



戸籍は「女性」のまま、「妻」として結婚し、子どもを産む道を選びました。

しかし。

きみちゃんは死産を経験。赤ちゃんは「羅希(らき)」と名づけられました。

その2年後に長男のみぃくんが誕生。



2人は「父親」「母親」という枠にとらわれない、自分たちらしい子育てを目指しています。

きみちゃん
「『どういうふうに呼ばせてますか?』と聞いてくれる保育園だから、『私たちは名前で』とお願いしています」



2024年、きみちゃんの夢だった庭付きの一戸建てに引っ越した家族。



2月に自民党など4党は、第三者が提供した精子や卵子を使った不妊治療のルールを定める法案を提出。対象を法律婚の夫婦に限定しました。

廃案にはなりましたが、ゲイやレズビアンなどのカップルからは今後への不安の声が上がっているといいます。



きみちゃん
「子どもを持ちたいLGBTQの当事者の集まりに参加して、法律ができるかもしれないとなって駆け込みで妊娠しているという話を聞いたり、子どもが欲しいという気持ちは、誰しもが持っている当たり前なんだよと」

きみちゃんとちかさんが目指す、自分たちらしい暮らし。

その姿は、さまざまなカップルの希望であり続けます。

北海道ニュース24