暴風の影響で魚が大量死『青潮』湖底の無酸素の水が湧きあがり…秋サケの遡上シーズン前に不安募る【大雨と暴風の爪跡深く】
2025年09月23日(火) 18時54分 更新

線状降水帯が発生するなど、北海道を襲った記録的な大雨と暴風。その被害は各地で続いています。
・石黒拓海記者(23日午前9時半ごろ)
「JR釧路駅です。代行バスを使う多くのお客さんが列を作っています」
根室線の十弗と音別の間は、20日からの記録的な大雨で路盤の流出などが発生し、札幌市と釧路市を結ぶ特急「おおぞら」などの運休が続いています。
運転再開の見通しは立たず、23日から帯広・釧路間で1日2往復、代行バスの運行が始まりました。
・乗客
「帰れるだけ十分ありがたい」
一方、オホーツクの網走川では。
・今村朋慎カメラマン
「ボラやコイが死んでいます」
1000匹以上の魚が死んでいるのがみつかりました。暴風の影響とみられています。
・北見管内さけ・ます増殖事業協会 宮腰靖之参事
「強風が吹いて網走湖の底の方にある無酸素の水が湧き上がって、それが川に流れてきて川にいた魚がたくさん死んだ」
これは「青潮」と呼ばれる現象で、暴風で湖の水がかき回され、湖底にある無酸素の水が川に流れ出したことで大量死につながったと言います。
秋サケの遡上シーズンを前に、この状態が続くと稚魚の放流に必要な卵の確保に支障が出るおそれがあるということです。