「希望の女性を選んで」被害総額約8000万円…2つのデートクラブに会員登録しようとした札幌70代男性だまされる 息子が不審に思い通報
2025年07月01日(火) 09時33分 更新

6月、札幌の70代の男性が、デートクラブの関係者を名乗る女らから、会員認証費用やデータ修復費用などの名目で約8000万円をだまし取られました。警察は詐欺事件として捜査しています。
詐欺被害に遭ったのは、札幌市厚別区に住む70代の男性です。
警察によりますと、男性は、6月5日、SNSを通じて「MOODYZ」というデートクラブに会員登録をしました。
すると、仲介役の「ゆうえつ」と名乗る人物から、メッセージで「希望の女性を選んで」と女性の写真を何枚か見せられました。
男性が好みの女性の写真を選ぶと、「女性と連絡を取るためには会員カードを認証する必要があり1万円かかる。認証が完了すれば返金する」と伝えられ、男性はネットバンキングで1万円を送金しました。
その後、認証専門家の「湯本麻未」を名乗る人物から「会員カードには3つの認証ステップがある。それぞれにお金がかかり、完了すれば返金、利益も付ける」などと連絡があり、男性は、そのたびに、6万円や15万円などを送金しました。
さらに、「湯本麻未」を名乗る人物からは、認証などの名目で何度も金銭の要求がありましたが、「返金される」「利益も付ける」という言葉を信じた男性は送金を続け、6月18日までに合わせて5000万円以上振り込んだということです。
男性は、同時期に「HEART BEAT」というデートクラブにも会員登録。会員カードの認証の名目で、電子マネー約15万円分を送金しました。
その後、「あなたが認証作業を失敗したせいでプラットフォームのデータが大幅に損失した」「データ修復金額を支払い、修復が完了したら金額返金する」などと言われたため、男性は、計2000万円以上振り込んだということです。
6月18日、1人暮らしの70代男性の家を訪れた息子が、ひっきりなしに電話をしている男性を不審に思い、話を聞いたところ、詐欺被害に遭っていることがわかり、「SNSで知り合った女にデート名目でお金を振り込んだようだ」と警察に通報しました。
警察によりますと、男性は、あわせて約8000万円だまし取られたことがわかっていて、警察は、詐欺事件として捜査しています。
警察は、SNSで知り合った相手から現金を要求された場合は詐欺を疑い、警察相談専用電話「#9110」に連絡するよう呼びかけています。