物価高の波は霊園にも 札幌市営霊園は20年超の使用者から年間6800円“管理料”徴収へ…バリアフリー化や修繕費に
2025年08月14日(木) 18時14分 更新
お盆に入りお墓参りに行くという人も多いと思いますが、お墓を管理する霊園にも物価高の波が押し寄せています。
髙橋智也記者
「札幌市が運営する里塚霊園です。開設から50年あまりがたち、管理事務所などで老朽化が進んでいます」
手すりのない階段に、折れたままの看板…。
開設から半世紀以上がたち、改修やバリアフリー化など修繕にかかる費用が重荷となっています。
札幌市の試算では、市が運営する3つの霊園で今後20年間で約50億円もの経費がかかると見込まれています。
札幌の市営霊園ではこれまで、墓地使用料とは別に使用面積に応じた清掃手数料を20年分一括で徴収。
21年目以降は、事実上、追加で徴収されることはありませんでした。
しかし、2026年度からは、清掃手数料のかわりに管理料として20年を超えた使用者を対象に1区画につき年間6800円の徴収を新たに決めました。
20年を超えた使用者にとっては単純に年間6800円の負担増となります。
墓参りに来た人
「いえ知らなかったです。ちょっと高いかなと思う。年金生活だからね。ちょっと不愉快」
墓参りに来た人
「毎年来ています。バリアフリーとか環境とかメンテナンス、それに使われるのなら十分ですね」
札幌市保健福祉局ウェルネス推進部 藤田賢一施設管理課長
「どうしても昨今の物価上昇は非常に効いていまして。人件費も上がってますし、工事費にも使うので。やっぱ壊れてるってきたところが増えているんで、直すお金も増えてきている。出ていくお金は増えるけども入ってくるお金がない」
心穏やかに先祖にあいさつできるように。
快適なお墓参りができるかは、札幌市の今後の運用にかかっています。