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「Appleギフトカード60万円分を購入できますか」ビックカメラの店員が“とっさの判断”でロマンス詐欺被害防ぐ 50代女性が自称海外在住者を「夫」思い込み…

2025年06月03日(火) 12時42分 更新

札幌中央警察署長から感謝状が贈られたビックカメラ札幌店の店員
札幌中央警察署長から感謝状が贈られたビックカメラ札幌店の店員

SNS型ロマンス詐欺の被害を未然に防いだとして、札幌市の家電量販店の副店長と従業員に感謝状が贈られました。

札幌中央警察署の高橋俊彦署長から感謝状が贈られたのはビックカメラ札幌店の市岡しおり副店長と従業員の西野耕平さんです。

感謝状を受け取ったビックカメラ札幌店の市岡しおり副店長(左)と従業員の西野耕平さん(中央)
従業員の西野さんは4月28日、来店した50代の女性客から「Appleギフトカード60万円分を購入できますか」と尋ねられ、その高額さに不審に思い、利用用途を聞いたところ、「海外に住んでいる夫のパソコンの修理に使う」と言われたということです。

パソコンの修理でギフトカードを使うことはないと思った西野さんは、ギフトカードが必要になった経緯を女性客に聞くと、詳しい利用用途を把握していなかったため、詐欺を疑い、副店長の市岡さんに相談しました。

西野さんと市岡さんは、一度警察に相談し、問題がなければそのまま買ってもらおうと話し合い、女性客に了承を得たうえで110番通報。

警察官が駆け付け、詐欺被害が未然に防がれたということです。

札幌中央警察署長から感謝状が贈られたビックカメラ札幌店の店員
警察によりますと、女性客は『Facebook』で知り合った自称海外在住者とのやり取りの中で『Appleギフトカード』を求められ、面識はありませんでした。

今回の被害防止について市岡副店長は、「60万円という金額は、店舗にとって大きな売り上げになるが、目先の売り上げではなく、お客様の大切なお金を守ることができて良かった。売り場の最前線で働く従業員が、このような被害を防ぐ意識を持っていることを非常に誇りに思う」と話しています。

また、従業員の西野さんは「被害を防げたことは、うれしいというよりも安心。良かったなと感じている。疑問に思ったことはそのままにしないように心がけている」と話しています。

道警は、詐欺かもしれないと思った時には相談ダイヤル「#9110」へ相談するよう呼びかけています。

北海道ニュース24