「5588KOTONI」が21年の歴史に幕 テナントは閉店・移転などさまざま チャイナ服で客を出迎えた店も またひとつ消えるランドマーク
2025年06月30日(月) 16時36分 更新
札幌の西の玄関口JR琴似駅前の商業施設が30日、21年の歴史に幕を閉じます。
田中未来記者
「午前10時になりました。いま、最後の営業日が始まります。」
30日閉店するのは、JR琴似駅前にある商業施設「5588KOTONI」です。
客
「(なくなるのは)不便だね。ずっと何十年も来てたから」
客(男性)
「ここがなくなるの悲しいな」
ビルは、約半世紀前、「イトーヨーカドー琴似店」として開業。
その後、何度か名称変更を経て、2004年に現在の「5588KOTONI」となりました。
閉店の理由は、建物の老朽化。閉店後は取り壊す予定だといいます。
入っている店舗の対応も、さまざまです。
リサイクルブティック グレース 店長
「お世話になりました。ぜひ、新しい店舗にも足を運んでみてください」
15年前から夫婦で営業しているこの店は、7月1日から八軒に移転するといいます。
リサイクルブティック グレース 店長
「15年来のお客さんがついてくださったものですから、非常に寂しい気持ちとお世話になったという気持ち、両方ですね」
また、宝石や時計などを取り扱う「アナザーボックス」は店を閉じる予定です。
アナザーボックス 従業員
「時計や宝飾というのはネットで購入している人が多くなっているので、店舗を構えるという点では難しくなってきている」
一方、開店からひっきりなしに客が途切れない、「佐藤青果店 やおやさん」では。
「佐藤青果店 やおやさん」佐藤真由美さん
「きょう最後なので、コスプレしてきました」
最後の最後までお客を楽しませようと、チャイナ服姿です。
創業75周年の青果店が、ここに店を構えたのは18年前。
以来、琴似の地にこだわり続けてきました。
佐藤青果店 やおやさん 佐藤真由美さん
「ずっと泣いてました、これは泣く」
「お待ちしてますから」
お得意さんも多く、応対中にあふれ出る寂しさを隠しきれません。
佐藤青果店 やおやさん 佐藤真由美さん
「お客さんに助けられてきたので、本当にお客さんに感謝、感謝、感謝です」
1日からは西野で営業を始めるといいますが、いつかまた琴似に戻ってきたいと話しています。