信号機のない横断歩道は「ハンドサイン」で事故を防げ…歩行者は手を挙げて意思を伝え、ドライバーは“お先にどうぞ”と手で合図
2025年05月15日(木) 20時47分 更新
危険な横断歩道での事故を防ぐため、ハンドサインで意思を伝える取り組みが広がっています。
札幌市中央区の信号機のない横断歩道です。
歩行者の男性が横断歩道を渡ろうとしますが、車は止まることなく次々と通りすぎていきます。
男性は左右を確認しながらタイミングを図りますが、なかなか渡ることができません。
ようやく渡り始めても…男性が横断していてもお構いなしです。
道路交通法では、横断歩道で歩行者や自転車が横断している、または横断しようとしているときは、一時停止して道を譲らなければならないと定められています。
違反すると3か月以下の懲役または5万円以下の罰金。
違反点数は2点で、反則金は普通車で9千円です。
こちらの横断歩道は、目の前に幼稚園があり子どもが多く利用するため特に危険な場所です。
近所の人
「よく見てますけど結構危ないですよね、交通量多いので」
ドライバーからはどう見えているのでしょうか。
ドライバー目線で見てみると…
大西結衣記者
「横断歩道の標識が大きくみえてきます。車からも見えやすい表示になっているかと思います」
見通しの良い道路のため、ドライバー目線でもはっきりと標識が見えました。
ドライバー
「これだけ標識あればやっぱりわかるとは思うんだけどね」
横断歩道での事故を減らすにはどうすればいいのか。
そのカギは「手」にあります。
道警が去年からはじめた「ハンドサインでストップ運動」です。
歩行者が手を挙げるなどの合図でドライバーに横断の意思を伝え、ドライバーは停止後に「お先にどうぞ」とお互いに手で合図することで交通事故を防ごうという取り組みです。
13日、札幌デザイナー学院の学生が描いていたのは「ハンドサインでストップ運動」のロゴマークです。
キュートなハートをモチーフにしたものや、「手」が引き立つデザインまで100人以上の学生が制作に挑戦しました。
生徒
「(何を表現したい?)命を大事にしたい」
コンテストで選ばれた作品は道警の「ハンドサインでストップ運動」の周知に使われます。
押田亘管理官
「親しみのあるものが出来上がればいいなと」
さきほどの横断歩道、実際に手を挙げてみると…
大西結衣記者
「車がしっかり減速してくれました!手を挙げることで車からも見やすくなるのではないかなと思います」
歩行者も、ドライバーもちょっとした心づかいが、命を守る行動に繋がります。