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北海道電力・泊原発の防潮堤設置工事現場など公開 2027年春の完成予定を前倒しで再稼働早めたい考え 一方で地元自治体の合意など課題も

2025年07月01日(火) 19時08分 更新

再稼働に向け、工事を加速しています。

北海道電力・泊原発の敷地内に建設が進められている防潮堤の工事の様子が1日、報道陣に公開されました。



地下に潜る報道陣。



泊原発の防潮堤の建設現場では、岩盤に直接、杭を打ち込むため、北海道電力は、地表から深さ15メートルまで掘り返しました。



防潮堤は完成すると長さ約1.2キロ、高さは海抜19メートルで、ビルの6階の高さに相当します。



4月に原子力規制委員会が了承した北海道連力の審査書案では、「原発の敷地に到達する津波の最大の高さを17.8メートルとして計算し、防潮堤の設置により、施設の安全機能が損なわれる恐れはない設計」としています。



北海道電力 泊発電所 土木建築課 世戸洋行 課長
「施工体制、セット数を増やすなど、できるだけ工事を早く完了できるよう並行して検討を進めている」



防潮堤の工事の進捗率は40パーセント弱で、2027年の春ごろの完成を見込んでいますが、北電は、防潮堤が完成したあとに原発を再稼働させる方針で、24時間体制で工事を進めるなど、時期を前倒しできればと考えています。



北電 斎藤晋 社長
「安全の準備ができているのが審査の内容なので、運転を安定的に動かして地域の皆さまを含めて道民の皆さんに信頼されることが重要。一層我々の責務は重くなったと思います」



審査が事実上合格した一方で、今後は「保安規定」の認可などの手続きとともに、地元の自治体や北海道の同意が得られるかも重要で、2027年に再稼働できるのか、見通しは立っていません。

北海道ニュース24