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「20分以内の高台避難」震度5弱で自動で開錠 最大16m超の津波で死者最悪約5000人想定の北海道白糠町に津波避難タワー完成

2025年08月07日(木) 19時07分 更新

千島海溝沿いの巨大地震で最大16メートルを越える津波が想定されている北海道東部の白糠町に、町内初となる津波避難タワーが完成しました。



津波避難タワーが整備されたのは、白糠町白糠地区と西庶路地区の2か所です。



町が掲げる「20分以内の高台避難」が困難な高齢者や障害者の逃げ遅れに対応することが主な狙いです。

収容人数は、2基あわせて337人。



震度5弱以上の揺れを感知するとキーボックスが自動で開錠され、屋上の太陽光パネルで発電することもできます。



白糠町では千島海溝沿いの巨大地震で最大16メートルを超える津波が押し寄せ、最悪の場合、死者数は人口の7割を超える約5000人と想定されています。

整備された避難タワー2基の総工費は約18億6000万円。



白糠町は国の「特別強化地域」に指定されているため建設費の3分の2を国が負担。

残りの3分の1を北海道と町で負担します。



白糠町の町民
「スロープね、こっちのほうがいい」

8月3日。



落成式に先立って行われた内覧会では、実際にタワーにのぼった近隣住民から喜びの声が上がりました。



白糠町の町民
「(完成して)すごいうれしい。年だから半分諦めていた。そのときはそのときだと思って。安心しました。」

白糠町の町民
「上ってくるまでのスロープとか階段がどんな感じなのか。上がってみてよかったなと思って」

先週のカムチャツカ半島地震で津波警報が出た際には、町民140人ほどが避難。

すでに避難タワーの活用が始まっていて町は引き続き、津波対策を進めることにしています。

北海道ニュース24