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「携帯電話に未納料金がある」「在宅捜査にする代わりに…」札幌市の70代男性が現金5500万円とインゴット1800万円相当をだまし取られる

2025年06月30日(月) 21時36分 更新

オレオレ詐欺事件として捜査する札幌北警察署
オレオレ詐欺事件として捜査する札幌北警察署

札幌市の70代男性が現金やインゴットあわせて7300万円相当をだまし取られる詐欺事件が発生し、警察は、オレオレ詐欺事件として捜査しています。

詐欺被害にあったのは、札幌市北区に住む70代の男性です。

警察によりますと、5月16日、通信会社の社員を名乗る男から「あなた名義で契約している携帯電話に未納料金がある」と被害男性の自宅に電話がありました。

70代の男性は「身に覚えがない」と伝えたところ、「個人情報が漏れている可能性があるので警察に届け出をしたほうがいい。こちらから警察に連絡しておく」と言われました。

そして、千葉東警察署の警察官を名乗る男から電話があり、「あなたの口座が犯罪に使われている。被害者のお金があなたの口座に振り込まれている。こちらに出頭することは厳しいと思うので、在宅捜査にする。在宅捜査にする代わりに、このことを誰にも言わないことと、朝・昼・晩に定時連絡してほしい」と指示されました。

その後、70代の男性は、千葉東警察署の警察官の上司を名乗る男のSNSに誘導され、取り調べの名目で、警察官と、警察官の上司、さらに検察官を名乗る男とビデオ通話をすることになりました。

検察官を名乗る男からは「口座のお金を調べる必要がある。口座から現金を降ろして、来訪する捜査員に渡してほしい」と言われ、男性は銀行から現金を引き出し、5月23日に4000万円を、5月28日に1500万円を自宅を訪れた男に手渡しました。

さらにその後、検察官を名乗る男から「金を注文して、訪問する捜査員に渡してほしい」と連絡があり、男性は6月11日に自宅を訪れた男に、インゴット1.1キロ(時価合計約1800万円相当)を手渡しました。

約2週間後の6月27日、連絡手段としていた警察官の上司名義のSNSから、上司を名乗る男が退出し、連絡が取れなくなったため、男性が千葉東警察署に電話で確認したところ、「詐欺被害ではないか」と事件が発覚。

男性は札幌北警察署に「詐欺にあったと思う」と通報したということです。

警察は、オレオレ詐欺事件として、複数人が関与している可能性も視野に捜査を進めるとともに、警察官が自宅を訪れて現金を受け取ることはないと注意を呼びかけています。

北海道ニュース24