札幌初の「道の駅」なるか 温泉、野菜直売所、コンビニなどの構想…北海道では30年あまりで129か所の「道の駅」誕生 “勝ち組”と“負け組”の二極化進む
2025年04月16日(水) 16時37分 更新
今や道内の観光名所でもある「道の駅」。
空白エリアでも「要望の声」があがり始めました。
広々とした駐車場に。円形の特徴ある建物。特産品の販売。さらに、温泉もあります。
実現すれば札幌市初になる「道の駅」のイメージ図です。
住民有志の一人
「せっかく手稲山口に住んでいるんだから、明るい地域になればいいなと。そういうチャンスが」
新たに浮上!札幌市初の道の駅構想です。
堀内大輝 アナウンサー
「札幌の道の駅構想が持ち上がった手稲の山口地区です。いま走っているのが国道337号線ですが、計画ではこのどこかに設置を目指すということです」
北海道千歳市から小樽市へとつながる国道337号線。
実際に車で走ってみると、まずは交通量が多く、そして、沿道に運転手が休憩するスペースやお店が少ないのを実感します。
地元の人
「(道の駅)できればいいと思います。札幌の土産って何があるかわからない。そういうところに行けばあるのかなと」
トラックドライバー
「休憩場所も冬場は特にないこともある。そういうの(道の駅)ができれば休憩場所も増えて、トラックの運転手も楽になると思う」
そんなルート上に、ドライバーの憩いの場を。
「道の駅」設置を目指し、旗を振るのは住民有志の一人、手稲稲山連合町内会会長で、北海道科学大学名誉教授の畑中裕さんです。
手稲稲山連合町内会会長・北海道科学大学名誉教授 畑中裕さん
「最近の道の駅は、道の駅だけではない。物販の拠点にもなる。そっちが主だから、山口地区の農産物もそこで売ればいいし、温泉もあれば、ちょっとした観光資源。人が呼べる」
一般道路からも安心して自由に立ち寄れ、利用できる快適な休憩のための“たまり”空間ともいえる「道の駅」。
利用者が無料で24時間利用できる十分な容量を持った駐車場。そして、清潔なトイレを備えることが必要です。
映像は、2022年の北海道三笠市の道の駅の様子です。
道内の道の駅は、1993年の三笠市を第一号に、この30年あまりで129か所に増えました。
その一方で、厳しい現実もあります。
岡本貴寿 カメラマン
「もう何年も営業していないんでしょうか。雪に覆われています」
改修工事を理由に、2017年から休業している伊達市の旧道の駅「フォーレスト276大滝」です。
浦本可奈子 アナウンサー(2012年)
「276号線、大滝区にある道の駅です。ご覧のように駐車場は昼時ということもあっていっぱいですね。続々とお客さんがやって来ます」
かつては飲食店もあり、活気があった道の駅でしたが、2022年に道内で初めて登録廃止になりました。
廃止は、同じ日に廃止になった道の駅「足寄湖」の2か所だけです。
いま、全国の道の駅は“勝ち組”と“負け組”の二極化が進んでいて、「目的地になり得る独自性」が、集客力のひとつになっています。
14日、リニューアルオープンした北海道古平町の道の駅。
特産のたらこを施設名に入れてPRします。
田中未来 記者
「ラワンブキのジャムを混ぜ込んだソフトクリームです」
8日にリニューアルオープンした歌志内市の道の駅は、観葉植物の販売や目利きバイヤーが揃えたセレクトショップをウリにします。
再び、札幌市初の道の駅構想です。
計画しているのは、国道337号線沿い。
新千歳空港や北海道苫小牧市の港とも結ばれるため、今後、物流トラックをはじめ、交通量が増えると見込んでいます。
手稲稲山連合町内会会長・北海道科学大学名誉教授 畑中裕さん
「(ドライバーに)休憩所を作ってあげれば交通事故防止にもなる。広場ができれば、災害の避難地にも使えるだろうと」
イメージでは、温泉、野菜直売所、コンビニなどがある道の駅に。
畑中さんは、まず期成会を作り、札幌市へ要望書を提出する予定です。
構想がある国道337号線には、千歳市のサーモンパーク、長沼町のマオイの丘公園、当別町の北欧の風とうべつ、人気の道が並んでいます。
まちづくりが専門の北海道科学大学未来デザイン学部の道尾淳子准教授は「新たな道の駅は、これらの道の駅との連携で、点と点を道路という線で結ぶ視点が不可欠」 だと話しています。