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【参院選】“事実上の選挙戦”へ 北海道選挙区は3議席をめぐり“票は分散”か 22日投開票の都議選結果が参院選につながる可能性も

2025年06月20日(金) 21時08分 更新

国会は20日、事実上閉会し、参院選に向けた選挙戦がスタートします。

改選3議席を争う北海道選挙区では「票の分散」が予想されています。

2024年の衆院選で躍進した国民民主党。

国民民主党 玉木雄一郎代表
「1年たったら動物の餌になるようなもの」



玉木代表のこの発言や山尾志桜里氏の公認内定を巡るドタバタで、ネット上などで激しい反発が起きました。

JNNの世論調査では、政党支持率が5月より3.4ポイント下落。

野党トップの座を立憲民主党に譲る形になっています。

国民民主党・新人 鈴木雅貴氏(33)
「皆さまからいただくのは物価高を抑えてほしい、賃金を上げてほしいという声です」

党執行部の混乱の中、知名度を上げようと北海道中を回って、物価高対策を訴えるのは新人の鈴木雅貴氏(33)。

昼食で訪れた先ではサインを求められる一幕も。

女性「頑張ってください。応援しています」

鈴木氏「ありがとうございます」



国民民主党・新人 鈴木雅貴氏(33)
「(党本部の公認問題について)支援者からいろいろ声を聞くこともある。国民民主党の政策を皆さまにもっと届かせていきたいと思う」

同じく衆院選で議席を大きく伸ばした立憲民主党も、支持率は思ったように伸びていません。

現職の勝部賢志氏(65)は党の「1年間の食料品消費税ゼロ」を掲げ、選挙戦に臨みます。



立憲民主党・現職 勝部賢志氏(65)
「食料品の消費税8%をゼロへ。これは税制改革も伴いますので、来年の4月1日を目途に実現したい。そのために参院選で多くの皆さんから同意と応援をしていただくことが必要」

自由民主党・現職 岩本剛人氏(60)
「どうか皆さん助けてください。力を貸してください」

一方、2024年から続く党への逆風で「崖っぷち」に立たされるのは、前回3番目で当選した自民党の現職、岩本剛人氏(60)。

自民党は劣勢が予想される岩本氏を「重点候補」に指定し、全面的に支援します。

5月には、就任直後の小泉農水大臣が真っ先に駆けつけました。

“コメ担当大臣”の勢いを借りて、支持を訴えます。



自由民主党・現職 岩本剛人氏(60)
「安定して安心を持ってもらえるように、米を買って食べてもらえる環境を作ることが、選挙を別にして最優先だと僕は思っている」

もう一人の自民党候補も逆風を感じています。

後援会幹部
「6年16年間の実績があるから大丈夫だろうという話をよく聞くが決してそんなことはない」

前回トップ当選した自民党の現職、高橋はるみ氏(71)。

自民党の支援が岩本氏に集中する中、政治収支報告書の不記載問題などもあり体制を引き締めます。

公約に一律2万円の現金給付を掲げる自民党。

北海道札幌市での国政報告会でも、給付金の必要性を訴えました。

自由民主党・現職 高橋はるみ氏(71)
「特に物価高は所得の少ない方に影響が大きいわけだから、そういう方々に対する給付金を出すべきではないか」



候補者の乱立も票の分散化に拍車をかけます。

日本維新の会・新人のオカダ美輪子氏(45)。

共産党・新人の宮内史織氏(33)。

れいわ新選組・新人の野村パターソン和孝氏(40)。

参政党・新人の田中義人氏(53)。

日本保守党・新人の小野寺秀氏(61)。

日本改革党・新人の高杉保次氏(56)。

チームみらい・新人の稲原宗能氏(35)。



現時点で、総勢11人が3つの椅子を争います。

HBCの選挙解説でおなじみ、北海道文教大学の宮本融教授は、参院選を占う要素として「中東情勢」と「都議選」を挙げます。



HBC選挙解説 北海道文教大 宮本融教授
「(中東情勢の悪化で)ホルムズ海峡が危機的になり、あの石油の値段は暴騰すると、そうすると日本(政府)はどうするのか。今の物価高対策どころではない嵐が来ることになる。これまでの都議選で自民党が負けないことを契機に(党勢を)盛り返している。それを考えると、今回も自公は決して弱くはない」

22日投開票の都議選は、国政選挙の「先行指標」とも言われ、生まれた勢いは参院選につながる可能性が高いのです。



先が読めない情勢のなか、決戦まで残り1か月です。

北海道ニュース24