20代男性が全財産をだまし取られる詐欺被害 「パニック状態だった」被害当事者が語る“手口”と“胸の内”
2025年05月09日(金) 18時39分 更新
「あなたの口座が詐欺に使われている」。
そんな警察官を名乗る男からの電話を信じて、金をだまし取られた北海道北見市の男性が手口と今の胸の内を語りました。
北見市に住む20代の男性です。
被害に遭ったショックから立ち直れずにいます。
被害男性(20代)
「生活するためのお金だったんで、不安・落胆する気持ちが大きい」
事の発端は、4月11日昼ごろ。岐阜県警の“ヤギ”と名乗る男から、男性のスマートフォンにかかってきた一本の電話でした。
岐阜県警の“ヤギ”と名乗る男
「あなたの口座が詐欺に使われており、資金洗浄を実施するため、あなたのお金を確認する必要がある」
その後、警視庁捜査二課の“ササキ”という男から電話があり、LINEのビデオ通話で警察手帳を見せられた男性。
以前紛失したキャッシュカードを悪用されたと思い込んでしまったといいます。
被害男性(20代)
「(警察手帳を)見せられた時は、パニック状態だった。本来の警察手帳は縦開きだが、見せられたのは横開きで、警察の制服も着ていなかったような気がする」
さらに、今度は検察官を名乗る男から電話が。
男と電話をしながら最寄りのコンビニに駆け込み、ATMから指定された口座に現金31万円を送金。
当時口座に入っていた全財産でした。
男らから「すぐに現金を返す」と言われたにもかかわらず、返金されないことを不審に思った男性が、警察に相談して詐欺とわかりました。
被害男性(20代)
「そんなに身近なものとは思ってなくて、まさか自分が被害に遭うなんて思ってなかった」
2025年4月末までに、道内で発生した特殊詐欺の被害は、2024年の同じ時期と比べて件数・金額ともに大幅に増えていて、警察は不審な連絡があった場合は、迷わずに警察相談ダイヤル「#9110」に相談するよう呼び掛けています。