警察や検察を名乗る男に1950万円をだまし取られる「暴力団事務所であなた名義の通帳が…」80代女性が標的に
2025年05月21日(水) 13時15分 更新

小樽市に住む80代の女性が、警察や検察を名乗る男に現金1950万円をだまし取られました。
今年3月上旬、小樽市で1人暮らしをする80代女性の自宅の固定電話に着信がありました。
電話は通信会社を名乗る自動音声ガイダンスで、指示に従って女性が番号を押したところ、「東京警察」のカワハラと名乗る男に繋がりました。
カワハラを名乗る男は「暴力団事務所から、あなた名義の通帳が見つかった」「犯人があなたに400万円を渡したと言っている」「あなたも共犯になるので持っているお金を調べる」などと話し、さらに女性の身の安全を確認するため、毎日午前と午後に電話をするよう指示しました。
女性は指示通りに、カワハラを名乗る男と電話をする中で、保有資産や住所などの個人情報を話してしまいました。
すると突然、『検察のホリグチ』を名乗る男から「私は優先的に捜査することができる」「そのために持っているお金を確認しなければならない」と女性に電話があり、その後はカワハラを名乗る男から「お金は5月12日に返す。家の外には暴力団がいるかもしれないから危ない」「金は玄関横に置いておくように」と指示があったということです。
話を信じてしまった女性は、小樽市内にある数か所の金融機関のATMから、200万円ずつ、約10回に渡り、現金1950万円を引き出しました。
そして4月14日、指示された通りに現金が入った紙袋を玄関横に置いていたところ、何者かに持ち去られてしまいました。
女性はこの日以降、男と連絡が取れなくなり、さらに「金を返す」と言われていた5月12日になっても、女性のもとに金が返ってこなかったことから、警察に被害を申告したということです。
警察は、女性の自宅付近の防犯カメラなどの捜査を進めるとともに、身に覚えがない要求には簡単には応じず、警察に相談してほしいと注意を呼びかけています。