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開通期間わずか1か月「幻の道道」が開通…チョボチナイロードにライダーら集結「未知の世界」「すごい幸運」魅惑の観光コースは今年も10月上旬まで

2025年08月28日(木) 19時34分 更新

1年のほとんどが通行止めという「開かずの道道」が人気スポットになっています。北海道東川町の道道1116号線。何が人を惹きつけるのでしょうか。



作業員(22日・東川町)
「開けます」

土谷一歩 カメラマン
「いまゲートが開きました!」

11か月間続いた通行止めが解除されました。

東川町の道道1116号線、通称『チョボチナイロード』です。

10分ほど、山道を走ると…



目の前に大雪山系の樹海と、秋色の上川盆地が広がります。

道道の利用者
「通行期間の短いプレミア感。チョボります」

1年のうち、通行できるのはわずか1か月ほど。「幻の道道」に魅せられた人たちを「もうひとホリ」します。

東川町にあるゲストハウスです。朝から続々とライダーたちが訪れました。



ライダー
「ちゃんと着てますよ!」

皆さん、道道の標識がプリントされた、お揃いのTシャツを着ていました。

彼らは「道道1116号線」を愛する、道路ファンたちです。

道道1116号線は、旭岳のふもとの忠別ダムと東川町の郊外を結ぶ、全長12キロの道路です。

観光地を通るわけでもない、普通の道道ですが、ユニフォームを作るほど「推し活」される理由は?



美唄市から
「開いてる期間が短い」

旭川市から
「期間限定っていうのに弱い」

愛知県から
「未知の世界ですね」

実は、この道路「道道」なのに、1年に1か月しか通行できない。裏を返せば、1年に11か月間は通行止めという「開かずの道路」なのです。

旭岳の麓とあって冬は積雪が多く、春から夏にかけては、大量の雪解け水で、地すべりが起きやすくなります。

そのため、地下水の水位が下がる秋の1か月間だけ開通する「幻の道道」なのです。

このレアさに着目したのが、ゲストハウスのオーナー岡本淳さんと、北海道旭川市の写真家、小原信好さんです。



旅人宿ゆう 岡本淳さん
「『チョボチナイ』という変わった地名で、生活道路でもすごい道路でもないが、無駄さ加減もよさのひとつ」

4年前、小原さんが撮影した写真がガイドマップに掲載されると、「幻の絶景」として評判に。

毎年、開通期間には、全国から観光客が訪れるようになりました。

作業員
「開けまーす」

8月22日、実に318日ぶりに開通しました。



待ちかねたライダーや道路ファンが「走り初め」しました。



愛知県から
「すごくいい景色。1~2か月しか開かない道に来られるなんて、すごい幸運」

「道道」は北海道の道路。地元の人にも親しまれています。

美瑛町から
「今年は「朝チョボ」を頑張る。朝チョボチナイ!」



美瑛町で看護師を務める女性。

毎朝、この道路を走って通勤する「朝チョボ」が、とっておきのルーティンです。

美瑛町の女性
「結婚して子どもを産んで子育て中はバイクから離れたが、6年前にスーパーカブにたどり着いた。楽しみな道、元気をくれる道」

旅人宿ゆう 岡本淳さん
「何かを惹きつける場所。ゆるゆると集まって景色を楽しんで、事故が起きなければ僕は何より」

大雪山系は、例年9月後半に初雪が降りますので、例年、10月上旬には閉鎖されています。

去年は8月22日に開通して10月10日に閉鎖、2023年は9月7日に開通して10月12日に通行止めでした。

今年も10月上旬までとみられています。

北海道の担当者は、「旭岳や天人峡温泉、美瑛町の白金温泉などに連絡(アクセス)できることで、新たな観光ルートを作ることが目的。この道路はその路線の一部です」と説明しています。

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