【危険な暑さ】公園のベンチは60℃超 美幌町で38.2℃北海道内“今季最高気温”更新 エアコンない部屋で90代女性死亡
2025年07月23日(水) 20時42分 更新
夕方になっても続く、危険な暑さ。北海道内は市民生活にも深刻な影響が出ています。
■40℃に迫る北見市
堀内大輝キャスター(午後・北海道北見市)
「午後2時半で36℃を示しています。こまめに水分を取っていても口の中がくっつくようなのどの渇き、感じたことのない感覚です」
23日、北見市では最高気温が37℃に達しました。
北見市民
「40℃近いのは北見に何年も住んでいるがない」
ネパールから来た人
「とても暑い」
温度が高いほど赤くなる、特殊なカメラで公園の噴水を見てみると…。
堀内キャスター
「噴水をサーモグラフィカメラでのぞいています。手前の地面が55℃前後まで熱くなっています。」
■特産のタマネギの生育にも影響
暑さの影響は農作物にも。
今村朋慎 記者
「畑に水をまくとあまりの暑さで、煮あがってしまうということです」
23日の北海道内で最も高い38.2度を観測した北海道オホーツク地方の美幌町では特産のタマネギに被害が。
経験したことのない暑さのせいでタマネギが大きくならないと、農家は頭を抱えています。
玉ねぎ農家 佃徹さん
「18歳から農家をしているがこれだけの干ばつと熱波は経験していないのでおそらく史上最低の収穫量じゃないかな」
■商業施設は臨時休業
最高気温が36.4℃に達した北海道の帯広市では、7月、オープンしたばかりの商業施設「藤丸パーク」が23日から2日間、臨時休業に。
普段はミストシャワーで暑さ対策をしていますが、熱波が想定を上回りました。
■涼を感じられる隠れスポットも…
一方、札幌市では…
田中未来 記者
「見て下さい、すっごい大きな滝です。滝からくる風と水しぶきで、天然のクーラーのようですね!」
札幌市南区の「滝野すずらん丘陵公園」です。
午前10時の時点で32℃を超えた札幌市ですが、滝のそばの気温は30℃を切り、”涼を感じられる”隠れスポットです。
SPAC滝野管理センター 浅沼義行 企画広報係長
「札幌市内最大級の26メートルの高さを楽しめる立ってるだけでも比較的涼しいスポット。合わせて渓流ゾーンには、川遊びができるスポットもあるので、1日中涼しいスポットで過ごせる場所となっています」
札幌市民
「ここ涼しいんで、来ました。涼しいですよね、やっぱりね。2~3℃低いんじゃないですか。滝と森があるから…」
田中未来 記者
「川の水、冷たいです」
園内には他にも”川遊び”や”水遊び”ができるスポットがありますが、23日は暑すぎたせいか、川遊びをするのはHBCの記者だけでした。
■大通公園のベンチは60℃超
いつもは市民や観光客でにぎわう大通公園も、人出はまばらです。
田中未来 記者
「こちら日なたにあるベンチですが、触っただけでかなり熱いのがわかります、表面の温度は60℃を超えています」
ベンチの日が当たる部分の温度は60℃超え!日陰と比べると20℃以上の差です。
あまりの暑さに、ほとんどの人が日陰に避難していました。
恵庭市民
「やばいっす。めっちゃ暑いっす」
札幌市民
「ビアガーデン行ってきたもんですから暑くて暑くて。ここ(日陰)で冷ましてる…」
札幌市民
「毎年暑くなってきている、今だって34℃でしょ。いやぁ。どうなっちゃうのかね」
■学校も臨時休校や下校時間を繰り上げ
北海道教育委員会によりますと、熱中症予防のため北海道内50の学校で臨時休校となり、254の学校で下校時間を繰り上げました。
保護者
「飲み物とか切らさないように気を付けています」
■斜里町で90代女性がエアコンがない部屋で死亡
危険な暑さを知らせる熱中症警戒アラートは、24日も網走・北見・紋別のほか、釧路・根室・十勝など広い範囲に出ていて、40℃に迫る暑さが予想されています。
北海道内は最高気温が40℃に迫る危険な暑さとなりました。
消防によりますと、これまでに少なくとも48人が熱中症の疑いで救急搬送され、このうち斜里町では、90代の女性が熱中症の疑いで死亡しています。
女性の部屋にはエアコンがなく、窓も開いていなかったということです。
■熱中症予防のポイント
・熱中症警戒アラートが出ている地域では、なるべく外出を避ける。
・やむを得ず外出するときは、帽子や日傘を利用する。
・室内では、エアコンや扇風機などを使い、できれば遮光のカーテンを利用する。
・衣服は吸水性・速乾性のある通気性のよいものを着用。
・保冷剤、氷、冷たいタオルなどで体を冷やすのも効果的です。
・のどの渇きを感じなくても、こまめに水分を補給。あわせて塩分補給もしましょう。
外出しなければいけないときために、暑さ対策のグッズをご紹介します。
■熱中症予防グッズ
『ハンズ札幌店』から、お借りしてきました。
・遮熱日傘…小さくてスリムなタイプは100g以下と軽量。大きいタイプの日傘は男性がよく買っていくそうです。価格は4千円~5千円程度のものが人気で、2025年は売り上げが1.5倍に増えているそうです。
・バックパックひんやりパッド(1980円)…リュックに取り付ける冷感パッドで、中の素材は28℃以下で固まり冷たく感じます。早く固めたい時は冷蔵庫で冷やしてもOK。
・冷却プレート付ファン…風だけではなく、プレート部分が冷たくなり、直接カラダに当てて冷やすことができます。折りたたみのもので3608円。ハンディタイプのもので2728円です。
(※ハンズ札幌店やオンラインストアなどで購入可)