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「暑さ」原因で豚肉が高騰 妊娠率や食欲が低下…「なんのためにやっているのか」飲食店や消費者からは悲鳴 秋には価格落ち着く見込み

2025年08月01日(金) 16時11分 更新

食卓の味方、豚肉の値上がりが止まりません。

要因の一つにあるのが異常な暑さです。

脂の乗った豚肉を甘辛のタレと絡めれば、北海道十勝名物、豚丼に完成です。

その味と手ごろな価格で、観光客からも地元の人からも愛されるソウルフード。

一番人気、道産ロースとバラ肉を半々に盛り付けた「半ばら豚丼の中盛り」は1650円です。



大内孝哉カメラマン
「豚肉がとても柔らかくて、甘いたれに絡まって、山わさびも効いていてすごいおいしいです」

手ごろでおいしい豚丼が今、ピンチを迎えています。

豚丼のはなとかち・前田弘樹代表
「豚肉は結構不安定。(価格は)上がるばっかり」
「ロシアとウクライナの戦争があってからも、どんどん上がっている。(利益が減って)なんでやっているか分かんない感じになってくるが、『こんなの食べたことがない』と言われると、またその気になってやっちゃう」



道産豚肉の価格が上がり続けているのです。

それは、札幌市のスーパーでも。

スーパーの客
「道産は、高いよね」



「週の半分くらい(豚肉を)使います。(高いと)困ります。」



1日に店頭に並んだ道産の豚バラ肉は、100グラムで246円。

3か月前と比べ、30円も値上がりしました。

店では、売り方を工夫して対応しています。

キテネ食品館月寒店 吉本水産精肉部・今井芳博部長
「だんだん(パックを)ひと回り小さくなって、もうひと回り小さい物(パック)を用意したり。(今年は)最高値だと思います。今までにない高さ」



これはホクレンが生産者との取引の際に基準とする指標価格の推移です。

価格が上がる傾向にある毎年6月の平均を見てみると、2000年には1キロ466円だったものが、2022年から上がり始め2025年は660円に。



その背景にあるのは「暑さ」です。

豚は妊娠から出荷まで約1年かかりますが、2024年夏の暑さで豚の妊娠率が悪く、子豚の数が減少。



さらに、出荷直前の豚はエサを食べさせ太らせますが、猛暑のため食欲がなく、出荷できる時期も遅れ、価格高騰につながっているといいます。

例年、秋に価格は落ち着きますが、ホクレンは「これまでの価格の上昇幅が大きく、どこまで下がるか先が見通せない」と話しています。

北海道ニュース24