北海道日本海沿岸の断層で発生する地震 最大約7500人が津波に巻き込まれるなどして死亡する被害想定を初公表 建物被害は最大約1万6000棟が全壊と試算
2025年06月03日(火) 15時06分 更新

北海道日本海沿岸の断層で引き起こされる地震や津波による被害想定が初めて公表されました。
最悪のケースで約7500人が津波に巻き込まれるなどして死亡すると想定されています。
北海道日本海側の地震は太平洋側と比べて、震源が陸地に近いため揺れが大きく、津波の到達時間が早いという特徴があります。
道は、北海道日本海沿岸の15の断層により、それぞれ引き起こされる地震とそれに伴う津波の被害想定を初めて算定し、3日に公表しました。
それによりますと、最悪のケースでは道内であわせて約7500人が津波に巻き込まれるなどして死亡すると想定されています。
また、建物の被害は最大で約1万6000棟が全壊すると想定されています。
津波による死者が最も多いのは、最大12メートルの津波が想定される稚内市で約4000人。
また、後志地方の島牧村では最大24.4メートルの津波で、人口約1400人のうち8割以上が死亡すると想定されています。
ただ、これらの数字は津波からの早期避難率が20パーセントと低かった場合の想定で、道は「避難時間の短縮などさまざまな取り組みにより、被害を軽減することができる」として、日頃から災害に備えるよう道民に呼びかけています。