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少しでも財源確保…「歩道橋」にまで“命名権”!札幌市の新たなネーミングライツ戦略 企業ロゴや商品名などを表示可能 応募状況は?

2025年05月08日(木) 20時12分 更新

 歩道橋に名前をつけてみませんか?札幌市が名付け親を募集しています。

札幌ドーム 山川広行社長
「ぜひロゴマークも注目してもらい、愛称と合わせて覚えてもらえれば」



2024年8月、ネーミングライツ契約を結び、「大和ハウス・プレミストドーム」に名称が変わった札幌ドーム。

札幌市はこれまで「北ガスアリーナ札幌46(よんろく)」や、「どうぎんカーリングスタジアム」など、スポーツ施設や市民ホールでネーミングライツ契約を結び、施設の維持管理費などに充ててきました。

そこで、新たに注目したのが…。



堀内大輝キャスター
「サッポロファクトリーの横にある、こちら、『北3条横断歩道橋』でして、札幌市が新たにネーミングライツを募集します」

札幌市道路管理課 東田浩志課長
「全国的に(導入)例もあるので、そういったところを参考に横断歩道橋に焦点を当てて検討した」

公共施設の維持管理やサービスの向上につながるのか。導入が進む「ネーミングライツ」を深掘りします。

札幌市電のアナウンス
「次は狸小路、狸小路。『AOAOサッポロ前』です」

市内中心部を走る「札幌市電」です。

2024年、停留場に副名称をつけるネーミングライツ契約を募集。

狸小路や西8丁目など8つの停留場で契約を結びました。

佐々木賢ディレクター
「今年は『すすきの』のほか15の停留場で、副名称のネーミングライツを募集することになりました」

停留場から半径500メートル以内の施設や企業が応募でき、駅での名称表示のほか、車内アナウンスもされます。



価格は駅によって異なり、最も高いのは「すすきの」と「西4丁目」で年間66万円。



5月末まで募集していて、仮に全ての停留場で契約できれば、2024年から続く契約も含め、今年度は800万円ほどの収入を見込んでいます。

札幌市電では、運転士不足により、5月から平日の運行便数を減らしていて、収益は運転士の賃上げや施設の改修などに使う予定です。

そして4月、札幌市が発表したのが「歩道橋」のネーミングライツです。

札幌市道路管理課 東田浩志課長
「道路施設といっても、何が活用できるのか考えると、まず横断歩道橋と」

札幌市内6か所が対象で、企業名だけではなく、「企業ロゴ」や「商品名」などを表示することができます。



1か所あたりの最低契約金額は、月2万円台から10万円台。

5月16日まで募集していて、契約期間は2028年3月末までです。

堀内大輝キャスター
「募集されている中で、最も高い価格なのが、ここ白石区にある円形が特徴の『菊水歩道橋』です。内側5か所に表示することができますし、見ていても交通量が多いんですね。たくさんの人の目に留まるということですね」

1971年にできた、日本でも珍しい6差路にまたがる円形歩道橋。

内側に5か所表示することで、どの道路からきても見えるようになります。

歩道橋のネーミングライツに、隣にある専門学校は…。

北海道情報専門学校広報部 徳永雅生部長
「学校の目の前の有名な円形歩道橋なので、(ネーミングライツに)非常に関心はある。何ていう(名前の)学校か、上にしか校名(看板)がないので、そうするとなかなか上まで見てもらえないので」

現在、札幌市が管理している歩道橋は全部で37か所あり、札幌市は、今後さらに契約できる歩道橋を増やしていきたい考えです。



札幌市道路管理課 東田浩志課長
「今回の応募状況によるが、関心が高ければ、募集対象を広げて展開できれば」


■札幌市の横断歩道橋のネーミングライツ事業



・歩道橋の桁部分に企業名やロゴ、商品名などを表示
・応募できるのは法人のみ 札幌市以外でもOK
・契約料は最低月額2万7500円~10万4500円
・最も高いのは菊水歩道橋、提示金額が高い順に契約
・最低月額で6か所すべて契約すると収益は年間300万円ほど
・契約期間は2028年3月末まで



ネーミングライツ契約を結んでいるのは、札幌市だけではありません。



■そのほかのネーミングライツ事業
《釧路市動物園「エゾヒグマ館」》
・4月から「ふたみ青果エゾヒグマ館」に
・地元の青果仲卸業者と年間60万円で3年契約
・収益は施設の維持管理などに充てられる

《新横浜駅北口の公衆トイレ》
・地元のトイレ総合メンテナンス企業と2011年から契約
・愛称は「ドゥアメニティ新横浜駅前トイレ診断士の厠堂(かわやどう)」
・契約料ではなく、企業側が施設の清掃や点検などを実施

《神奈川県平塚漁港》
・平塚漁協のキャラクターをPRするため、2016年から愛称が「ひらつかタマ三郎漁港」に
・年間20万円の契約で、収益は漁港の管理や整備に使用
・キャラクターの認知度アップに効果

札幌市の歩道橋のネーミングライツについては、応募が実際に来ているということで、後日結果を伝えたいと思います。

北海道ニュース24