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「戦争ってダメだよね、ではなく、何で起きたのかも知れた」91歳の戦争体験者から学ぶワークショップ 中学生や高校生が当時の暮らし学ぶ 北海道旭川市

2025年08月06日(水) 19時59分 更新

戦後80年、戦争体験を聞く機会が減っていく中、北海道旭川市では、戦争の体験者とワークショップを通じて当時の暮らしを学ぶイベントが行われました。



下山敏さん(91)
「2年ほどしか父との生活はなかった」

旭川市に住む下山敏さん、91歳。



日中戦争に従軍した父をマラリアなどで亡くし、戦時中は母親の実家で貧しい生活を強いられました。

5日、旭川市で開かれた「戦争体験を語る会」。



下山さんは、自身が体験した戦時中の暮らしについて、当時の自分と同じ年頃の子どもたちに伝えました。



下山敏さん(91)
「マチの中でどんどん変わっていったのは、若い人がいなくなった。きょうも兵隊さんを送りますよと言って学校から駅へ行ってですね、日の丸をつけた人が『元気で行ってきます』と言って、そのうちに、だんだん、亡くなった人、白い遺骨(の箱)に入って帰って来る、それでお迎えに行きましょうと言って、また駅に迎えに行く」



5日は、子どもたちが下山さんに質問をしながら絵を描くなどして、当時の食卓を再現するワークショップも行われました。



参加した中学生
「戦争ってダメだよねじゃなくて、戦争が起きた理由とか、なぜ起きたのかとかも知れてよかった」



参加した高校生
「よく教科書とかで見る武器じゃなくて、食事や家の中まで知れていい機会だった」



体験者とともに戦争下の暮らしを学ぶ。

戦争体験は新しい形で語り継がれていきます。

北海道ニュース24