市街地での“猟銃発砲”改正法施行へ クマ対応の大規模訓練「避難誘導や交通整理にかなり時間を要することがわかった」札幌市
2025年08月14日(木) 19時02分 更新
法律の改正で、9月から住宅が密集する市街地での猟銃使用の基準が変わるのを前に、札幌市では市街地にクマが出たことを想定した訓練が行われました。
14日午前、HBCのカメラが撮影した野生のクマです。道内でも生活圏との境目での出没が、日常的になりつつあります。
7月、北海道福島町で発生した死亡事故では直前に、クマが住宅街の奥深くに入り込んでいました。
クマが市街地に断続的に出没した場合、どのように対応すれば良いのか?
14日、札幌で札幌市や道、警察、猟友会など約100人が参加した大規模な訓練が行われました。
市の担当者
「これから交通規制と避難誘導で動いてもらいたいと思います」
現在、市街地での猟銃の発砲はこれまで緊急度が高い時に限り警察官の許可を得て、例外的に行うことができます。
しかし、法律の改正で9月からは、市町村の判断でできるようになります。
市の担当者
「緊急銃猟のチェックリストに基づいて条件が整っているか最終確認したいと思います」
市街地で猟銃を使用する場合の条件は『住居、道路など人の生活圏に侵入していること』『人への危害を防止する措置が緊急に必要であること』など4つ。
このすべての条件を満たす場合、市町村の判断で市街地で猟銃が使用できるのです。
一方で、訓練を通して課題も見えてきました。
札幌市 環境共生担当課 坂田一人課長
「避難誘導や交通整理にかなり時間を要することがわかった。速やかに済むように、こちらとしても人手をかき集めていきたい」
施行まであと2週間、クマの被害を減らすため、体制づくりが急がれます。