「燃料代にならない、厳しい」1週間遅れで初水揚げの北海道南部のスルメイカ漁低調 初セリ最高額1キロ8300円 それでも観光客が夏の味覚楽しむ
2025年06月09日(月) 19時44分 更新
1日に漁が解禁されたものの初日の水揚げがゼロだった北海道南部のスルメイカ漁が1週間ぶりに再開し、けさ、今シーズンの初セリが行われました。
函館漁港に漁を終えたイカ釣り船が8日夜、戻ってきました。
1日の「解禁日の漁」は水揚げ「ゼロ」と異例の事態となりましたが、今回、船のいけすにはスルメイカの姿がありました。
麻原衣桜記者
「8日の漁で獲れたスルメイカです。サイズを測ってみると…約15センチとかなり小さいです」
1杯50グラムほどと小ぶりなサイズに、漁師も表情を曇らせます。
漁師
「1週間経ったからなんぼかいるかなと思ったけど、いなかったわ、ちょっと期待外れ」
漁師
「燃料代にはならないな、厳しいですね」
今朝の水揚げは、10隻合わせておよそ300キロ。
去年よりも100キロ増えたものの、低い水準にとどまりました。
スルメイカは、市場で今シーズンの初セリにかけられ、最も高いもので1キロ8300円。
記録的な高値だった去年よりも300円高い値がつきました。
函館魚市場・美ノ谷貴宏営業部長
「年々少しづつスタートが小ぶりになっているイメージはありますけども、これから最盛期を迎えるにあたって成長していってくれれば」
函館朝市のイカ釣りでは、さっそく観光客が獲れたてのスルメイカを楽しみました。
千葉からの親子
こども「おいし~」
父親「めっちゃ美味しかった、千葉じゃ食べられない」
岐阜から
「新鮮で甘みがあって美味しいです」
記者も、手こずりながらもスルメイカを釣り上げました。
麻原衣桜記者
「やっぱり食感はコリコリしていますね、そして噛めば噛むほど優しい甘さが口いっぱいに広がります」
函館朝市駅二市場・元祖活イカ釣堀・小野寺透さん
「ほっとしてます、ようやくとれたんだなって。釣って食べて美味しいって言ってもらえれば最高」
函館水産試験場によりますと「資源の少ない時期のイカは好みの水温の海域にまとまって分布している。道南(北海道南部)近くの水温はまだ低めで、今後上がるかどうかだ」と話しています。
北海道南部のスルメイカ漁は2026年1月ごろまで行われます。