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北海道内の店頭に並ぶのはいつから? 関東などで販売が始まった、5キロ2000円程度の備蓄米 北海道内でも流通に向けた準備進む

2025年06月02日(月) 20時28分 更新

中澤オリバー輝 レポーター
「開店1時間前ですが、備蓄米を求めて大勢が並んでいます」



関東などで販売が始まった、5キロ2000円程度の備蓄米。

コメの価格が高騰する中、どの店でも長蛇の列ができ、すぐに完売しました。


「ふだんよりも2000円以上安いのですごく助かります。きょう備蓄米で食べ比べじゃないですけど、やってみたい」


「味は全然心配していません」



小泉進次郎 農林水産大臣
「予想を上回るスピードで民間の皆さんが対応してくれているいずれにしても需要があれば全部出すと強い思いで価格の高騰を抑えたい」

北海道内でも流通に向けた動きが。



松原米穀 伊藤哲也 業務部長
「最短で6月9日に当社の方に原料が入る」

新たな備蓄米は、北海道内でいつ販売されるのか。

もうひとホリします。

2日朝、名古屋のスーパーで開店を待っていたのは、約1000人の買い物客です。

お目当ての備蓄米は、5キロで税込み2138円。

3時間あまりで、4200袋が完売しました。




「ついに買ったぞという気持ち、やりました!」


「4500円くらいするので、2000円はさすがに買いに行こうと」

政府と第1弾の随意契約が決まったのは、年間1万トン以上の取り扱いがある全国の61社。

北海道内に店舗や事業所がある企業も、10社以上が申請しました。

札幌などでコメの卸売や小売を手がける「松原米穀」も、その一つです。

申請したのは、2022年産の備蓄米100トン。

5月30日、政府から納品時期について連絡が入りました。

松原米穀 伊藤哲也 業務部長
「最短で6月9日に当社の方に原料が入るということなので、それが10日になるのか11日なるのか全くわからないんですけれども」

気になるのは、いわゆる“古古米”の味です。

この会社では試食室を備えていて、社員がコメの味を毎朝チェック。

備蓄米についても同じように、味わいを確認したうえで販売する考えです。

松原米穀 伊藤哲也 業務部長
「こちらで確認が取れて問題ないということであれば、精米工場を保有してますので、すぐさま精米をして販売につなげられますので、例えば午前中に届けば、その日のうちに精米して翌日には販売できる体制は整えられるのかなと思っている」

備蓄米は本社での対面販売を検討するほか、自社の販売サイトを通じ、5キロ2000円程度で販売する計画です。



松原米穀 伊藤哲也 業務部長
「おコメが足りない足りないと日本中で騒がれている中で、先々を心配する声がすごくありました。お客様が先々安心して家庭におコメを並べられるようにしていきたいという思いが強いですね」

流通に向けた動きが進む中、北海道内で本格的に販売されるのはいつごろになるのか。

コメの流通に詳しい専門家は。



宮城大学 大泉一貫 名誉教授
「(北海道は)やっぱりコメの産地ですから、倉庫なんかも多いですし、在庫が結構残ってるっていうようなことになりますね。大型スーパーの予定がどう入っているかっていうふうなことによって変わってくると思うんですが、6月下旬頃になってくる可能性は高いのでは」



こちらは全国のスーパーで販売されるコメの平均価格です。

5月18日までの1週間で、5キロあたり、4285円と、前の週に比べて、17円上がり、2024年の同じ時期の2倍ほどの高値が続いています。

備蓄米が広く流通すれば、全体の価格は下がるのでしょうか。

宮城大学 大泉一貫 名誉教授
「棚には『銘柄米』と『小泉米』の2000円台の米が並ぶ可能性があるんですけれども,『銘柄米』がですね、売れなくなってくる、売れ行きが悪くなってくる可能性もしばらくはあるんですね。損切りして安くするかどうかという判断が必要になってきて、安くなる可能性というのは出てきますよね」

本州で販売が始まった、政府との随意契約による新たな備蓄米。

北海道内での流通についてお伝えしていきます。

価格が2000円台の随意契約による備蓄米は、北海道内でいつ販売されるのか見ていきましょう。

第1弾の随意契約を申し込んだ北海道内の主な小売の状況を聞きました。

・コープさっぽろ
店頭販売は6月下旬、宅配は7月初旬を目指して調整中。
・アークス
備蓄米が届いておらず、販売時期は未定。
・松原米穀
早ければ9日に到着予定で、早ければ10日にも販売。

一方、全国展開をしている店は…
・イオン
東京・大阪などで販売が始まったが、北海道内の販売は調整中。
・ドン・キホーテ
1日から東京で販売が始まった。
9日以降、順次拡大していく予定だが、北海道内の販売は調整中。
・セイムス
全国で6月中旬から下旬の店頭販売開始へ準備中。
北海道内は未定。

北海道内での流通に向けて、気になるのが「味」ですが…

コメの調理方法などに詳しい、五ツ星お米マイスターに、いわゆる「古古米」の味について聞きました。



こめしん芦野店 竹内勝善さん
「特徴は、やはりちょっとかたかったり、においがしていたりというのをきいています。」

こめしん芦野店 竹内勝善さん
「(古古米をおいしく食べるには?)もち米を一割ほど増量して炊いていただいただく。もち米のアミノペクチンというものが、水分をがっちり、吸収してくれていて、水分量が多くなってつやと粘りが出ます。」

また、「吸水」にかける時間もポイントで、じっくりと水を吸わせるのが大事だと言います。

こめしん芦野店 竹内勝善さん
「夕方といでいただいて。翌朝炊くスタイルが一番いいのかな」

堀内大輝キャスター
「お米のプロからすると、いつものように食べるには、ひと工夫必要になりそうですね」

世永聖奈キャスター
「そこで備蓄米に、おすすめなメニューも教えてもらいました」

・チャーハン:水分が抜けていて、パラパラ食感を楽しめる。
・丼もの:牛丼や親子丼など汁気のあるもの。
・カレーライス:コメに味をまとわせる食べ方。
・酢飯:すし酢を吸わせることで、食べやすくなる。

「パラパラ食感」であったり「味を吸わせる」といった食べ方が向いているそうです。

堀内大輝キャスター
「今回の備蓄米放出で、気兼ねなく食べられる価格が戻ってくるのか、注目していきたいと思います」

北海道ニュース24