【道南いさりび鉄道】北海道が赤字負担額の見直し提案 沿線3市町は警戒…本州を結ぶ貨物列車の重要路線のため、慎重な議論を求める意見も
2025年05月20日(火) 15時31分 更新
北海道函館市と北海道木古内町を結ぶ「道南いさりび鉄道」について、北海道が負担する赤字の割合を見直すとした提案に対し、地元からは不満の声が上がっています。
道南いさりび鉄道は、2016年の新幹線開業に伴い、JRから旧江差線の運営を引き継いだ北海道と沿線の3市町が出資する第3セクター鉄道です。
開業当初から赤字が続き、2026年4月から5年間の収支は13億8000万円の赤字が見込まれています。
赤字分はこれまで、道が8割、残りの2割を函館市、北斗市、木古内町が負担してきましたが…。
鈴木直道 知事
「開業後、一定期間が経過したのちに、負担割合などの再検討を(沿線3市町と)確認している」
道は赤字負担の割合を見直すことを提案、20日の協議会で、沿線の3市町は負担が増えることに警戒感をにじませました。
函館市 佐藤聖智子 副市長
「現行8対2で相応の負担と認識をしている。道の割合を引き下げることを前提とするものではない」
一方、北海道と本州を結ぶ貨物列車が必ず通る路線のため、慎重な議論を求める意見も出ました。
道 斎藤由彦 交通企画監
「どのような支援で安定的で持続的な地域鉄道としていけるのかという観点が一番大事。道としていま何かを想定をしてやっていくものではない」
結局20日は、道側が望む負担割合などは示されませんでした。