コンビニ店員ら3人殺傷事件で懲役30年の判決に不服“心神喪失で無罪主張”45歳被告の男が控訴 1審は「悪いことだと理解していた」と認定
2025年07月09日(水) 18時36分 更新

去年2月に札幌市内のコンビニエンスストアで、店員など3人を殺傷したとして懲役30年の判決を受けた被告の男が、控訴したことがわかりました。
宮西浩隆被告45歳は、去年2月、札幌市北区のコンビニで店員など3人を殺傷したとして、殺人などの罪に問われ、今月4日札幌地裁で懲役30年の判決を受けていました。初公判時の宮西被告のスケッチ
裁判では、統合失調症だった宮西被告に刑事責任能力があったかどうかが争点となり、検察側は「幻聴や妄想による影響は限定的で、犯行を踏みとどまる力はあった」として懲役30年を求刑。取り押さえられる宮西被告(去年2月)視聴者提供
一方、弁護側は「犯行当時は心神喪失状態で責任能力はなかった」として、無罪を主張していました。取り押さえられる宮西被告(去年2月)視聴者提供
札幌地裁は、被告が犯行前にためらう気持ちもあり人を刺すことが悪いことだと理解していた、などとして「心神耗弱」の状態だったと認定し、宮西被告に求刑どおり懲役30年の実刑判決を言い渡していました。札幌地裁
札幌地裁によりますと、宮西被告の弁護人はこの判決を不服として9日付けで札幌高裁に控訴しました。懲役30年の判決を不服とし控訴
裁判は今後、高裁に舞台を移して争われることになります。
起訴状によりますと、宮西被告は、当時40歳の男性社員をナイフで刺して殺害したほか、店員2人にも大けがをさせたとして殺人などの罪に問われています。