「事務方のトップとしてお詫び」財政難の北海道北見市で副市長らが民間業者から「接待」受けていたことが判明 市民「今は許されない」
2025年06月10日(火) 18時12分 更新
北海道北見市の幹部職員らが、利害関係がある公共施設の運営の委託先の民間業者から接待を受けていたことがわかりました。背景には、何があるのでしょうか?
10日午前、北見市の辻直孝市長がカメラの前に姿を現しました。
北見市 辻直孝市長
「迅速に事実関係の調査を行うよう事務方に指示をしました」
接待を受けていたのは副市長をはじめとした北見市の職員らです。
相手は、第三セクターがルーツの民間会社「北見都市施設管理公社」の社長。
接待の回数や金額の総額については明らかになっていません。
北見市 辻直孝市長
「事実関係が確認できた段階で、職員の処分を含め適切に対処したい」
北見市が「きたみファミリーランド」や「モイワスポーツワールド」などの施設の管理を委ねる「北見都市施設管理公社」。
接待を受けた幹部たちは、これらの施設の委託先を選定する立場とみられます。
午後、武田雅弘副市長が会見を開き、2年前に教育長の就任祝いで接待を受けていたことを認めました。
北見市 武田雅弘副市長
「市の事務方のトップに立つものとして、市民の皆様に大変ご心配をおかけしたことに、お詫びを申し上げたい。大変申し訳ございませんでした」
北見市の内規で、利害関係者からの接待は禁じられていますが、接待をした小林社長も元北見市職員。
特別職の公営企業管理者まで務めた元最高幹部です。
その小林社長は、10日、HBCの取材に次のように話しました。
北見都市施設管理公社 小林敬里社長
「自分は市にいて退職したが、相手は、当時の部下だった。接待という認識はなく、施設の運営に関して問題が起きたりしたときに動いてもらったり、調整してもらったりしているので『ご苦労様です』という認識で会を開いてしまった」
今、北見市では、深刻な財政難を理由に公共施設の廃止や市民サービスの縮小が進められています。
北見市民
「やったもの勝ちですよね。年代的に昔は許されたことも今は許されない。税金で働いている人はもう一度考え直したほうが」
北見市民
「そういう古い体質があるんじゃないか。1年や2年で起こるものではない」
北見市が公社に支払う運営委託料などは、元を正せば税金。
そして、公社が管理する施設も今後、利用料の値上げが予定されています。