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若者による凶悪事件の“現在”を検証し、過去の事件の“加害者のその後”を見つめる 北海道fact「罪と償い~事件を裁いた先に~」

2025年05月26日(月) 13時31分 更新

旭川女子高校生殺人事件、江別男子大学生集団暴行死事件。

2024年、北海道では若者による凶悪な犯罪が相次ぎました。

現代の若者を取り巻く状況を象徴した特徴がある一方、いつの時代にも変わらない集団心理や未成年特有の課題が浮かび上がります。

そして刑事裁判で被告となった若者たちから発せられる「後悔」と「償い」。答えの見つからない重い問いでもあります。

◆「許してくれることに努力し続けるのが反省」

刑務官
「本当の反省というのは、皆さんにとってどうですか?」

受刑者
「被害者が許してくれることに対して、努力し続けるのが反省じゃないかなって思います」



北海道の月形刑務所。受刑者たちは自らが起こした事件の反省について真剣に語り合っていました。

刑務所が模索する新しい取り組み、グループミーティング。

2024年、北海道内では少年を含む若者の凶悪犯罪が相次ぎました。彼らの多くはその若さから「更生が期待できる」として、いつか社会に帰ってきます。

◆「女子高校生コンクリート殺人」加害者のその後



少年による刑法犯数が戦後ピークを迎えた1980年代。

「史上最悪の少年犯罪」といわれるのが1989年に起きた東京都足立区綾瀬の女子高生コンクリート詰め殺人事件です。

事件の加害者のひとりである準主犯格のBが、孤独死していたことが独自取材で明らかになりました。さらに別の加害者も再犯し、他界していたことも判明。

独自取材で、出所後の加害者4人が歩んだのは、更生とは程遠い人生だったことが分かりました。

準主犯格の義兄
「反省した様子は私からすると見られないですね」

◆再犯防止のために…



55パーセント。これは受刑者が再び塀の中に戻ってくる確率です。

いま再犯防止のため刑務所が変革を迫られています。彼らが更生し、罪を償うために必要なものは何なのか。

裁判で裁いたあと、その後の加害者たちはどうなっているのか。

実はメディアは検証できていません。

◆受刑者に科すのは「罰」ではなく「償い」へ



6月には日本の刑務所で拘禁刑が導入され明治以来の大変革を迎えようとしています。

刑罰の現場で受刑者に科すものを「罰」ではなく「償い」へとシフトするのです。

社会を揺るがした若者による凶悪な事件と、大きく変わる刑務所からこれからの「罪と償い」を考えます。

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