食品廃棄物で発電…発酵で生じるメタンガスを燃料に、残りかすは肥料へ『札幌バイオフードリサイクル』食品リサイクル率100を目指す
2025年05月21日(水) 19時48分 更新
札幌市内に新たな発電施設が誕生しました。あるゴミから電気を生み出します。
先週、札幌市東区に完成した発電施設。食品リサイクルなどを行う「札幌バイオフードリサイクル」が運営します。
特徴は、発電に使うエネルギー源。
賞味期限切れの食品や調理や加工の際に出る野菜の切れ端などの「食品廃棄物」です。
梶原小春記者
「食品廃棄物はこちらで腐らせる作業をして、この配管を通って…こちらで発酵されます」
札幌市内と近郊の飲食店や工場などから集めた食品廃棄物を微生物の力で発酵させ、発生したメタンガスを使って発電機を動かします。
廃棄物の残りかすは、肥料として再利用する予定です。
この施設で生み出される電力は、年間1万6420メガワットアワー。
一般家庭およそ4500世帯分に相当し、バイオガス発電においては道内最大の能力です。
この電力は電力会社に販売されます。
一方、気になるのは廃棄物から生じる臭いですが、脱臭装置により施設外に臭いが出るのを防げるということです。
札幌バイオフードリサイクル 小倉智 社長
「札幌市の食品循環リサイクルの一助になれればと思っていますし、(肥料を)地元の皆さんに利用いただければ、地域循環が達成できるので進めていきたい」
環境にやさしい発電を行いながら、副産物の肥料の実用化をすすめ、食品リサイクル率100%を目指します。