山岳遭難救助隊やハンターらによる捜索を15日午前5時半に再開 ヒグマに襲われた20代男性が安否不明…北海道斜里町・羅臼岳
2025年08月15日(金) 04時35分 更新

北海道斜里町の羅臼岳(標高1661m)で14日、クマに襲われた20代の男性が安否不明となっていて、警察は15日午前5時半からハンターらとともに男性の捜索を再開しました。
14日午前11時10分ごろ、羅臼岳から下山していた登山者から「友人がヒグマに襲われ、引っ張られていった」と警察に通報がありました。道警の山岳遭難救助隊が捜索を再開
通報した20代の男性にけがはありませんが、一緒にいた20代の男性はクマに襲われた後、登山道脇の茂みに引きずりこまれ、安否がわかっていません。警察犬も投入
現場は、羅臼岳の標高550メートル付近で、警察は上空から安否不明の男性を捜索しましたが、14日の発見には至りませんでした。捜索にはハンターも同行
地上からの捜索は、安全を考慮して14日は断念していましたが、警察は15日午前5時半、山岳遭難救助隊10人とハンター5人を含む、18人態勢で岩尾別登山口から入山し、捜索を再開しました。捜索にはハンターも同行
■当時の状況(8月14日)
・午前10時50分ごろ 羅臼岳を下山中の20代男性がクマに襲われ、登山道脇の茂みに引きずりこまれる
・午前11時10分ごろ 一緒に登山していた男性が「友人がヒグマに襲われ、引っ張られていった」と警察に通報
・警察は、新たな登山客が入らないように入山を規制
・上空から男性の捜索および山中に残された他の登山客を約70人を救助
・地上からの捜索は安全を考慮して断念
■通報した男性の証言
当時、通報した男性は、襲われた友人の約200m後ろを歩いていました。
自分の名前を呼ばれたため、駆け寄るとクマと格闘していた友人を目撃。
友人は抵抗していたものの、クマに登山道の脇の茂みに引きずり込まれていったということです。
その際、男性は両足の太もも付近からかなりの出血があったということです。
■羅臼岳では至近距離でヒグマに遭遇する事案相次ぐ標高1661mの羅臼岳
知床財団によりますと、8月10日と12日に羅臼岳の登山客がヒグマと至近距離で遭遇しました。
《8月10日》
羅臼岳登山道で登山客とヒグマが3メートルほどまで接近する事案が発生しました。
登山客はクマ撃退スプレーを構えたまま後退し、事故を回避したということです。
《8月12日》
羅臼岳登山道で登山客とヒグマと至近距離で遭遇する事案が発生。
登山客はクマ撃退スプレーを噴射しましたが、その後も数分間に渡ってヒグマに付きまとわれました。