「やむを得なかった」コンビニ3人殺傷事件の裁判員裁判で被告(45)の男が起訴内容認める 弁護側「心神喪失の状態」無罪主張 札幌地裁
2025年06月23日(月) 16時33分 更新
2024年、札幌市北区のコンビニエンスストアで、店の運営会社の社員ら3人を刃物で襲い殺傷させた男の裁判員裁判が23日、札幌地裁で始まり、弁護側は無罪を主張しました。
取り押さえようとする警察官に抵抗を続ける男。起訴された、宮西浩隆被告45歳です。
宮西被告は2024年2月、札幌市北区のコンビニで店の運営会社の社員だった当時40歳の男性の首などをナイフで複数回、突き刺すなどして殺害。
その後、店員2人にも大けがを負わせた、殺人などの罪に問われています。
そして、23日開かれた初公判。
白のワイシャツに紺色のズボン姿で現れた宮西被告は罪状認否で
宮西被告
「間違っている点はなかったです。やむを得なかったです」
起訴内容を認めました。
裁判は犯行当時、統合失調症を抱えていた宮西被告の刑事責任能力が争点です。
冒頭陳述で検察は「コンビニで女性店員が自分を避けるという妄想をしていた被告が、それを解消しないと死に至るとして、殺傷事件を起こして警察官に射殺してもらおう」と考えたなどと指摘。
統合失調症の影響があるものの、責任能力を限定的に問えるとする「『心神耗弱』の状態だった」と主張しました。
一方の弁護側は「統合失調症の影響で被害者を刺す行為の意味を正しく理解し、踏みとどまる能力がなかった」などとして、責任能力がない「心神喪失」の状態で無罪だと主張しました。
判決は7月2日の予定です。