「どんなに岸まで行きたかっただろうな、帰りたかったろうな」知床沖沈没事故で乗客家族らが洋上慰霊「息子のそばまで行けました」
2025年07月14日(月) 18時50分 更新
乗客乗員26人が死亡または行方不明になっている北海道知床沖の観光船沈没事故。乗客の家族らが参加して、初めての洋上慰霊が13日行われました。
13日早朝の斜里町ウトロ漁港。船に多くの人が乗り込みます。
3年前に起きた観光船「KAZUI」の沈没事故。
当時の乗客の家族40人などが洋上慰霊に向かうためです。
家族らはまず、知床半島の先端部に上陸しました。
ここは遺品などが多く見つかった場所。
およそ1キロ移動し、慰霊式が開かれました。
・乗客の家族
「ありがとうございました。おかげで息子のそばまで行けました。ありがとうございました」
そして、船が沈没した「カシュニの滝」の近くへ。
・船上から海に向かって何かを叫ぶ家族
・船上で祈る家族
・元妻と息子が行方不明 帯広の男性
「自分が思っていたよりずっと岸が近くにあって、どんなにどんなに岸まで行きたかっただろうな…帰りたかったろうなと」
「複雑な思いできょう参加したが、本当に来れてよかった、来てよかったと思いました」
死者、行方不明者、あわせて26人。
悲しみ、怒り、無念さ…知床の海からは多くの声なき声が聞こえてきます。