下水道管の内部を公開 チョークで書かれた「破C」「浸C」の意味は?10か所で異常発見も、緊急対応の必要なし 札幌市
2025年08月21日(木) 20時30分 更新
埼玉県の道路陥没事故を受けて、全国で下水道管の緊急調査が行われていますが、札幌市の調査の様子が公開されました。
手元のライトを頼りに真っ暗な下水管の中を進みます。
光の中に映し出されたのは、コンクリートのつなぎ目から水が侵入した跡が見えます。
映像は、札幌市白石区で8月20日に行われた、下水道管調査の映像です。
2025年1月、埼玉県八潮市で道路に空いた大きな穴にトラックが転落、運転手が死亡しました。
原因は下水道管の破損とみられるため、いま、全国で緊急調査が行われています。
調査は、札幌市でも7月から始まっていて、対象は直径2m以上、設置から30年以上経った下水道管です。
今回見つかった箇所に、チョークで書かれた「破C」「浸C」の文字。破損と「浸入水」を意味し、老朽化などで、雨水や地下水が入り込んでいることを表しています。
また、アルファベットの「C」は、AからCの3段階の中で、一番軽微な異変であることを意味しています。
20日の調査では、10か所で異常が見つかったものの、緊急の処置を要するものはありませんでした。
札幌市下水道河川局・管路保全課 染矢洋 課長
「きちんと手順を踏む。酸素濃度や有毒ガスのチェック・器具の準備など。調査のスピードも大事だが、安全第一を最優先で進めていく」
札幌市内の調査対象の下水道管は、約185キロ。
現在は2割ほどが完了し、札幌市は年内の雪が降らないうちに調査を終えたいとしています。