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北海道ニセコ町の上空に響く“謎の轟音” 低空飛行の米軍機F-16の可能性 ビニールハウスのシートが破れる被害発生 防衛局は「航空自衛隊の飛行実績該当なし」と回答

2025年07月17日(木) 15時26分 更新

国際的な観光地、北海道ニセコ町で7月上旬、複数の町民が“謎の轟音”を聞き、役場にも問い合わせがありました。

取材を進めると“轟音”は、今月だけではありませんでした。



ニセコの観光スポット、道の駅「ニセコビュープラザ」です。

謎の轟音は、この場所の情報カメラに記録されていました。

今月8日の午後3時。駐車場を歩いていた人も驚いて空を指さします。

そして、轟音は、その直後にもう一度。



映像をよく見ると、地上に映る黒い影も確認できます。



地図に重ね合わせると道の駅の南側を西から東に移動しています。

一体、この音は何なのか?ニセコ町役場を尋ねました。



ニセコ町・総務課 尾崎文哉 防災係長
「5月に入ってからなんですけど、戦闘機が飛んだという情報いただいていたので、また…というか」

担当者の口から出たのは「戦闘機」という言葉でした。

そして、5月にも轟音を聞いていた町民が複数いたのです。



農家・久保信義さん
「ラジオを聞きながら(作業)していたら、ラジオも「ガガガ…!」と、壊れたかと思ったの。え、と思って見上げたら、ジェット機が飛んでいったのさ」

かなり低い高度を飛んでいたのでしょうか?農機具を保管するビニールハウスにはこんな被害も。



農家・久保信義さん
「これ、びっちり破れたんだわ。シワがよって…シートが風船みたく伸びたんだわ。風圧というか、ジェットの排気」

ニセコ町での目撃情報について、北海道防衛局は「航空自衛隊に飛行実績を照会したが該当がない」。

その上で「米軍機と思われる航空機の飛行として、正確にアメリカ側に伝え、地元の皆さまに与える影響を最小限にとどめるよう配慮を求めている」としています。



安全保障に詳しい外交ジャーナリスト・増田剛さん
「自衛隊機ではないという前提であれば、在日米軍の軍用機であろうと思います。(青森県の)三沢基地に駐留している第35戦闘航空団は、F-16を運用して対置爆撃訓練など、低空飛行訓練を行うことがあるんですね。F-16である可能性は否定はできません」



取材を進めると、戦闘機とみられる機体はニセコ以外に北海道の余市町、赤井川村、倶知安町、蘭越町でも目撃されています。

一方、ニセコから最も近い青森県にあるアメリカ軍三沢基地に戦闘機の飛行があったのか問い合わせていますが、現在までに回答はありません。

北海道ニュース24