【ドキュメント】突然の津波注意報から警報へ 迫り来る津波、高台を目指す住民たち そのとき、釧路・根室・函館・浦河のマチは
2025年07月30日(水) 14時00分 更新
北海道内では、最大震度2が観測された後、突然、発表された津波注意報。
そして、津波警報に切り替わる中、海沿いの多くの人たちが高台を目指しました。
石黒拓海記者
「午前9時の釧路です。停泊していた船が大量に港から出て行きます」
午前9時すぎの釧路港です。
漁船やタンカーが津波で岸壁との衝突を避けるため、次々に沖へ避難していきます。
そして、午前9時40分、津波注意報は、津波警報に切り替えられました。
高台にある釧路市の米町公園には、どんどん避難してくる人が増えてきました。
石黒拓海記者(30日午前10時半)
「釧路の港が望める高台に来ています。午前10時過ぎから、複数回、白波が立っているようすが見られます。津波注意報が出された時点で、港に停泊していた船舶は、沖の方に出て行ってたたずんでいるようすが確認できます」
午前10時半、釧路では30センチの津波の第1波を観測しました。
避難した人
「注意報出たので。逃げる場所は米町公園」
「釣りしていた。釧路西港で。大きなサイレンがなったのとラジオを聞いていたので」
一方、根室沖でプライベートで漁船に乗っていたHBCのカメラマンは、安全確保のため、急いで花咲港を目指します。
三ツ木靖カメラマン
「根室沖にいます。急いで岸に戻りたいと思います。、戻って安全な場所に移動したいと思います。海の状況は台風によるうねりが激しく、津波に見えるような波は見えていません」
服部志乃HBC通信員
「根室市花咲港の様子です。避難する車で混雑しています」
午前10時時前には、岸壁のそばにある防潮堤が閉まりました。
午前11時、むかわ町にある消防署の屋上です。
多くの人が避難している様子が確認できます。
また、苫小牧市のマチを見下ろす展望台がある緑ヶ丘公園の駐車場は、避難した人たちの車で満車の状態です。
函館市では、高台へ向かう車で道路は渋滞。
なかなか、前に進みません。
浦河町防災無線の音声
「海岸や河口には近づかないようにしてください」
レベル5の緊急安全確保が出された浦河町です。4982世帯、1463人に避難指示が出されました。
浦河町の防災危機管理課によりますと、現在までに町内の被害の情報は入っていません。
町内には、あわせて5か所の避難所が開設されました。
避難した人
「注意報のときは油断していたが、警報にすぐ切り替わったので逃げてきた。ドキドキして嫌ですね。前のこともあるので津波は嫌ですね」
鈴木直道知事は、午前11時半から、北海道の防災会議を招集し、津波に備えて、情報収集と今後の対応を検討しています。
北海道 鈴木直道知事
「私から人命最優先、災害対応にあたるよう、また本部会議の開催も含め指示をした。各本部員におかれては、人命最優先の考えの下、防災関係機関の皆さんと連携して、協力し災害対応に万全を期すよう、指示します」