“空気の防災”シェルター用『換気システム』を札幌の企業が開発「避難所では汗や排せつ物、臭気がストレスの要因に」
2025年08月20日(水) 20時06分 更新
災害などの有事の際に脅威となるのが火災による煙や感染症といった「空気の危険」です。
札幌の企業が国内発の換気システムを開発しました。
ケースの中に充満した煙。
スイッチを入れると…
20秒ほどで、きれいな空気に変わります。
防災製品などを販売する札幌市の企業が名古屋大学と共同開発した国内初のシェルター用換気システムです。
国は、自然災害や国際情勢の悪化による武力衝突を想定し、地下シェルターの整備を推進していますが、国内のシェルター普及率はわずか0.02%ほど。
シェルター用の換気システムも海外製に依存しているのが現状です。
プロテクトアーツ 小熊正輝 社長
「海外製のものを購入しましたが(納品までに)3~4か月かかるのが当たり前、有事の時や非常時に購入したい場合に問題になる。日本で必ず作らなきゃいけないと思っていた」
開発した換気システムでは、空気中に漂う感染症などのウィルスから、有毒ガスや放射性物質まで、汚染された空気をキレイにすることができると言い、災害時の避難所などでも使用することができます。
プロテクトアーツ 小熊正輝 社長
「避難所では汗や排せつ物、臭気が大きなストレスの要因になる。避難生活に伴う健康リスクや災害関連死が多く取り沙汰されているが、改善に大きく貢献できると思う」
現在は、世界初の一酸化炭素を除去できるフィルターを開発中で、今後は火災の現場などで役立てたいとしています。