ニセ警察官からの詐欺電話…詐欺だと気づいた男性は電話をつないだまま警察へ、本物の警察官の存在を知らず“ビデオ通話”をしつこく要求、その結末は?
2025年05月12日(月) 20時03分 更新
「あなたの口座が犯罪に使われている」
ニセの警察官からかかってきた詐欺の電話。その実際の音声を警察が公開しました。
警察官を名乗る男:「もしもし」
男性:「もしもし、お待たせしました」
警察官を名乗る男:「調書の方をこれから始めていきますので」
これは4月9日北海道登別市の40代の男性のもとにかかってきた電話です。
電話の相手は、警視庁の警察官を名乗る男で「あなた名義の口座が犯罪に使われている」として、調書を作成すると言います。
登別市の男性(40代)
「話の流れがあまりにも不自然だったので、ちょっとこれはすぐに詐欺じゃないかと思いまして」
特殊詐欺だと気づいた男性は、携帯電話をつないだまま警察署に駆け込み音声を録音しました。
警察官を名乗る男
「今から携帯電話に対して信号検査こちらを行います。目的は犯行グループとの間に通話履歴があったかどうかの確認と会話の音声データを取るためです」
さらに男の話は続きます。
警察官を名乗る男
「LINEのビデオ通話って機能ありますよね。そちらの機能を使って簡単にご挨拶、本人確認をさせて下さい。私の顔と警察手帳見せますのでその際に本人確認したいので(男性の)免許証を提示していただきたい。」
男性
「ちょっと不安なことが多いのでここ昨今、免許書の表示は避けたいと思う」
免許証の提示を拒む男性。
一方、男はビデオ通話に切り替えるよう執拗に迫ります。
警察官を名乗る男
「こちらはね本人確認しないと私のこと警察なのかという疑いを後から向けられても困りますし、警察のルールなんですよ」
男性は警察手帳が偽物の可能性を指摘しますが…
警察官を名乗る男
「私の方からこのビデオ通話で警察手帳を出して私の顔を確認した後に(男性の)顔出していただいて本人身分証明書の方確認したい」
男性
「いやだからちょっと…」
警察官を名乗る男
「それで信用してもらうしか方法ないので」
押し問答が続きますが、男性が警察署に来たので、警察官に代わると言うと電話は切れました。
登別市の男性(40代)
「本当にこうやって体験してみて(詐欺が)身近にあるんだなと感じた。明日は我が身じゃないですけど自分にいつ降りかかってもおかしくないような感じでいたほうがいいんじゃないかなって今回感じました」