「手入力で時間がかかった」北海道釧路市が津波到達の17分後に“避難指示” さらに対象10地域を含めないミスも…市長はシステムの改善求める
2025年08月01日(金) 16時10分 更新
7月30日、気象庁の津波警報の発表後、住民への「避難指示」が大幅に遅れた北海道釧路市の鶴間市長は、「手入力で時間を要した」と理由を説明しました。
7月30日、ロシアのカムチャツカ半島近くで起きた地震では、北海道の太平洋沿岸に津波警報が発表され、釧路市では午前10時42分に30センチの第1波が到達していました。
しかし、市が「避難指示」を出したのは、到達から17分遅れた10時59分。
放送やインターネットを使って市民に伝える「Lアラート」の発信は、11時35分と津波の到達から大幅に遅れました。
釧路市の鶴間秀典市長は、8月1日の記者会見で、避難指示の対象地域のシステムが「手入力」のため、発信に時間がかかったと説明しました。
釧路市・鶴間秀典市長
「避難人口特定入力など、煩雑な手続きを要する仕組みで、手入力で時間がかかって誤りも生じやすい」
鶴間市長は「Lアラート」を発信する際、本来、避難指示の対象となっている10の地域を含めないミスが重なったことも報告しました。
釧路市・鶴間秀典市長
「Lアラートに関しては、正直改善が必要とも思っているが、我々が入力ミスしたことも事実なので、しっかり反省しながら改善に向けて努力したい」
そのうえで鶴間市長は、「警報の発表後に最寄りの避難場所を尋ねる電話が殺到し、職員が対応に追われた」とも話し、ハザードマップの周知の徹底や、道に対してもシステムの改善を求めると話しました。