クマ警戒態勢にSOS「選挙事務を抱え、人を割けず道から人的支援」男性死亡の福島町・鳴海町長が会見、防護柵設置に3000万円緊急対策予算編成へ
2025年07月16日(水) 20時48分 更新
眠れない夜が続いています。クマによる被害が相次ぐ北海道南部の福島町です。
麻原衣桜 記者
「きのう午後3時半ごろ、男性の遺体が発見された場所からおよそ80メートル離れたこちらのごみ箱が荒らされたということです」
ごみ箱のふたには爪痕も。クマのものとみられています。
ゴミに執着しているのでしょうか、このごみ箱の近くでは、16日未明にも、住民から「クマのような個体を見つけた」と、警戒中の警
察官に通報がありました。
新聞配達員の男性が襲われた後も相次ぐクマの目撃。
専門家の調査で町内には、複数のクマが別々に行動しているとみられていて、町は、町内6か所に箱わなを設置し、警察とともに24時間態勢で警戒しています。
町民の生活にも影響が続いています。
町内の一部のコンビニは営業時間を短縮する措置を取りました。
このコンビニでは店内のごみ箱の利用も中止に。
また町も、体育館やプールなど一部の公共施設の利用を取りやめています。
そして先ほど、福島町の鳴海清春町長が記者会見を開きました。
福島町 鳴海清春 町長
「選挙事務を抱えて人を割けない状況があるので、道から人的支援を受けることに。クマが山から人里に入って来るエリアを防護柵を設置して侵入を防ごうと、その前段で箱わなで確保する」
鳴海町長は、連休明けに防護柵を設置するほか3000万円の緊急対策予算を編成する考えを示しました。