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全国初『公設民営』のブルワリー 北海道沼田町のマチおこしを地ビールで 爽やかな酸味が特徴の『ライスエール』に期待

2025年06月13日(金) 16時19分 更新

地元産のビールでマチを元気にしたい!北海道沼田町で、全国で初めての挑戦が始まりました。

背景にあったのはマチに迫る危機です。

石狩平野に沈む夕日のような黄金色。



これが沼田町で作られた地ビール『ライスエール』です。

松本雅裕記者
「口いっぱいに爽やかな酸味が広がります。お米の甘みをかすかながら感じます。何杯でもいけます。これ美味しいですね」



さすがはコメどころ。

その名の通り材料に、特産の『雪中米』をブレンドしました。

沼田町は2024年11月、駅前にビールの醸造所、『石狩沼田ブルワリー』を建設。



元地域おこし協力隊員が設立した企業に、運営を委託しました。

『公設民営』のビール醸造所は全国で初めてです。

ラストランド合同会社 村上信吾代表
「もう泣きそうで、今もウルウルしている。やっと(プロジェクトの)芽が出た段階。これからどう育つか…」



その元協力隊員が、5年前に東京から移住してきた村上信吾さんです。

留萌線の深川と石狩沼田の間の廃止が2026年4月に迫るなか、与えられたミッションが、その廃止後を見据えた駅前のにぎわい作りでした。



ラストランド合同会社 村上信吾代表
「駅は生活の基点になっている場所。マチの中心にあるので、そういう場所でビールを作りたい」

衰退が危ぶまれるマチをどう救えるのか。

地元の高校生や利用者から意見を聞いて、村上さんが思いついたのが、東京で培ったレストラン経営のノウハウを活かせるビールづくりでした。

ラストランド合同会社 村上信吾代表
「環境も空気も食材もいいので、自分たちでお金を稼いで雇用を生んで、人を多く使ってマチが元気になっていく」



町もこのアイディアに賛同し、醸造所を設置。4月に生産をスタートさせました。



6月上旬開かれた町民向けの試飲会。

町立の醸造所でできたビールの味は?

沼田町民
「おいしい。すごくいい。香りがよくてファンになりそう」
「かんきつ系で飲みやすくておいしい」
「これを機に沼田町のことを、いろいろな人に知ってほしい」

評判は上々。村上さんも手応えを感じています。

ラストランド合同会社 村上信吾代表
「醸造所のそばで飲むのが絶対においしい。廃線まであと1年あるので、JRに乗ってぜひ1回飲みに来てほしい」

飲めばマチへの“エール”になる。



全国初の取り組みでうまれた『ライスエール』が、マチおこしにつながるか注目されます。

北海道ニュース24