「サンマ今年はいるよ。今年は大丈夫だ」サンマに沸く根室 記録的な不漁が続くなか今年は幸先よいスタート 研究機関「まだ安心できる漁獲量ではない」
2025年09月02日(火) 19時15分 更新
秋の味覚、サンマ。記録的な不漁が続くなか、2025年は幸先のよいスタートを切っています。このまま豊漁は続くのでしょうか。
午前3時すぎ。
北海道根室市の花咲港では、銀色に光る大振りのサンマが続々と水揚げされます。
漁師
「(サンマいますか?)サンマ今年いるよ。今年は大丈夫だ。(期待は?)期待はある」
2日朝の水揚げは、916トン。2024年の同じ時期に比べ1.5倍から2倍に増えています。
競りでは最も高いものでも1キロ302円と豊漁に伴い、取引価格は下落傾向に。
地元の飲食店では、刺身や塩焼きで提供され、身の大きさなどから客に驚かれると言います。
壱炉 金子一球 店長
「全然形はいいですね、脂がのってるし、今までは(不漁で)8~9月提供できなかった。8月に提供できるのはめったにないのでは」
三ツ木靖 カメラマン
「脂が乗っててホクホクです」
鮮魚店にも水揚げされたばかりのサンマが並びます。
買い物客
「この間これ(サンマ)買ったの。すっごく脂乗って、全然違うね」
買い物客
「札幌の親戚の家に1箱。今年2回食べました。おいしい。今年はいい」
魚信 浅野昌英 店長
「大きさも太さも良いと思いますね。(豊漁が続く)この3日間終わってどうなるか」
北海道内のサンマの水揚げ量は2000年代には10万トンを超えていましたが、2011年をピークに減少を続け、近年はわずかに上向きつつあります。
2025年のサンマはどうなるのか。
水産研究・教育機構の担当者は「漁獲が好調な原因は不明」とした上で、「9月以降も維持できるかがポイントで、まだ安心できる漁獲量ではない」と慎重な見方を示します。
豊漁が続き、手の届きやすい価格となるのか。今後の推移が注目されます。