自公連携の“象徴区”めぐり自民党本部と支部に溝…道10区支部長に2人応募、道3区は候補者擁立見送りに反発「売り物じゃない」中村道連会長「切手をはがすように合意へ」
2025年05月06日(火) 19時36分 更新
次の衆議院選挙で北海道10区の候補者となる自民党支部長の公募が、6日締め切られ、これまでに2人が応募しました。
自公連立の象徴だった選挙区が移動することになり、自民党本部と支部の間でごたごたが起きています。
◆稲津氏不出馬の北海道10区
空知地方と留萌地方が選挙区となる北海道10区。
自・公連携の「象徴区」として自民党は候補者を立てず、公明党の稲津久氏を支援する形を取ってきましたが…。
稲津氏が去年の衆院選で落選し、次の選挙に出馬しない意向を固めたため、自民党が新たな支部長を公募しました。
締め切りの6日までに応募したのは、前衆議院議員の渡辺孝一氏(67)と、道議会議員の植村真美氏の2人(49)です。
13年前、地元の選挙区を稲津氏に譲り、比例代表に回ってきた渡辺氏。
渡辺孝一 前衆院議員
「ここは、小選挙区で堂々と出てみなさんの審判を仰いで、有権者というか支援者をバックに控えて堂々と私が代表なんだと」
一方、植村氏は「責任世代」として地域の声を国政に届けたいと訴えます。
植村真美 道議
「地方も若者がしっかりと声を出せるように、私自身がそういった姿を見せて、この地域をリードしていくのが役目」
10区で自民党が候補者を擁立できるようになった一方、割を食った選挙区があります。
◆党本部が公明党の支援方針を固めた北海道3区
札幌市白石区の一部と豊平区、清田区の北海道3区です。
自民党本部は自公連立の象徴として10区に代わり、3区の候補者擁立を見送って公明党の候補者を支援する方針を固めました。
この決定に3区の自民党支部は猛反発しています。
高木宏寿 前衆院議員
「選挙区は売り物じゃない。北海道の自公連携の象徴にすると見得を切ったが自公崩壊の象徴になりますよ」
党本部と支部との板挟みに、道連のトップは解決の糸口をつかめずにいます。
自民党道連会長 中村裕之 衆院議員
「少しずつ、切手をはがすように合意に持っていけたらと思ってます」
◆中川氏不出馬の北海道11区には3人が応募
このほか11区でも、去年の衆議院選挙で落選した中川郁子前衆議院議員の不出馬による新支部長の公募が締め切られ、これまでに帯広市議の上野庸介氏(51)ら3人が応募したということです。
いずれの公募も6日の消印が有効で、各支部は5月25日の道連定期大会までに支部長を選定したい考えです。