「きょう起きても驚かない」と専門家…道東沖巨大地震に備える
今日ドキッ!では、「防災ウイーク」として防災・減災について改めて皆さんと一緒に考えます。
今回は「発生が切迫している」と政府が評価する道東沖の巨大地震についてです。
東日本大震災クラスの地震にどのように備えればよいのでしょうか?
「いくよ~」(講師)「ワ~!」(児童)
2020年8月29日、釧路の共栄小学校で開かれた「1日防災学校」。東日本大震災をきっかけに、道が始めたこの取り組みは、2020年、148市町村の263校で実施する予定です。児童は津波の仕組みや避難所の運営について学びました。
「津波ってどうやって起きるの?」(講師)
「地球の地面が揺れているから…」「地球がくしゃみをしたから!」(児童)
内閣府は2020年4月、太平洋沖にある日本海溝と千島海溝で、巨大地震が発生した場合、道内の太平洋沿岸に最大で27.9メートルの津波が来るとの想定を発表しました。
道内43の市町村が、巨大地震への備えが必要な、防災対策推進地域に指定されました。
また、24の自治体は、津波が来た際に庁舎が浸水することが想定されています。庁舎の浸水に備え、対策に乗り出した町もあります。
道東沖で発生が予想されている巨大地震。釧路市白糠町は、津波で役場の庁舎が地面から6メートルの高さまで浸水すると予想されています。そこで2019年、住民に防災意識を高めてもらおうと、津波が押し寄せる様子を表現した動画を作りました。
「出来る限り早い避難行動をとってもらって、20分以内で高台の津波指定避難場所に逃げていただきたい」(白糠町地域防災課・菊原秀雄課長)
北海道大学の西村裕一准教授は、地層に残る津波堆積物から地震の発生時期を予測しています。太平洋沖の巨大地震は「きょう起きても驚かない」といいます。
巨大地震の備えには、「3つの段階」があると西村准教授は指摘します。
「まず一番は恐れる。その次にやってほしいのは、知識をしっかりと持ってほしい。次に行動につなげていく。その3段階。認識、知識、行動」
目の前に迫る危険を知る。そこから防災の第一歩が始まると訴えています。
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