卓田の「これ聴いてみればいいっしょ」 バックナンバー

2020年1月

1月26日の1曲

「祈り」小林建樹(2000年)

卓田のひとこと

うまく行かない時に、人は何とかその状況から脱しようとするワケですが、もがけばもがくほどアリ地獄のようにハマってしまって望んでいない方向に行ってしまうコトって良くあると思います。この曲は、そんな「行き詰まり」とか「焦り」「もうダメかも知れない」という感じの苦しさをそっと包み込んでくれて、今すぐ全てを解決しなくたっていいじゃない、みたいな、「答えは君の心の中にあるんだから、一呼吸置いて、時間をかけて自分の心の声と向き合っていけば、必ず前に進めるよ。」と優しく励ましてくれるワケです。小林建樹さんのボーカルがまた「モスキートボイス」とでもいいますか、線の細い声ではあるんですが、ハイトーンで、時には優しく、時には情熱的に迫ってくる。とても魅力的なボーカルです。(現在は本人の公式HPででき上がった曲をその都度UPし、聞けるようになっています。)

1月12日の1曲

「ねぇ」国安修二(1985年)

卓田のひとこと

曲の内容としては、ドーナツ屋で働く主人公の男性が、ピアノ講師のセレブな女性と恋に堕ち、周囲の反対にも耐えて交際してきたものの、結局は別れることになった。最後のデートを終えて彼女を目黒通りの近くの家まで送って、もう会うことの無い彼女と別れ横浜の自宅へ向かう、みたいなシチュエーション。
国安修二さんのボーカルがまた、めちゃくちゃ上手いんだけれど素朴さもあり、ちょっと村下孝蔵さんあたりにも通じるような切なさが感じられます。 ただ!ドーナツ好きの私としては、ドーナツショップの店員であることにもう少し誇りを持って欲しかった…。ピアノ講師とドーナツショップの店員だからと言って「誰にも祝福されない」というのは言い過ぎでは?アルバイトだったからかな?或いは相手が既婚者だったのか?こういう歌詞は考え始めたらキリがありません…。

1月5日の1曲

「外は白い雪の夜」吉田拓郎(1978年リリースアルバム「ローリング30」収録)

卓田のひとこと

当時マイナーだったフォークをポピュラーミュージックにし、その後出てきた陽水さんやユーミンなどとともに、現在のJ-POPの前身とも言えるポップスを作った吉田拓郎さん。個人的な思い出ですが、私の大学時代のバンド仲間にかなりの拓郎フリークがいて、札幌に出張で来ると、必ず「拓郎」という拓郎さん好きのマスターのいる居酒屋に行っていました。私も何度か彼に付き合って行ったことがありますがそこにはライブができるスペースがあり、お客さんのリクエストがあるとマスターが拓郎の曲を弾き語りしてくれるんです。そこで彼が「卓田はドラムが叩けるんですよ」と余計なことを言い、マスターも「じゃあ何か一緒にセッションしましょう」となって演奏したのがこの曲。それ以来、妙にこの曲が好きになってしまいました。

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